第三百四十一話『マッチング』

「なんとか倒せたね!」

僕は二人に応える。


「へっへーん!どうだ!タカヒロ!」

サラは二人に向かって言う。


「うん、なかなかやるね!でもまだ一回戦だ、次で差をつけるよ!」

そうして、次の敵が登場する。


===

「さて、次の敵はなにかしら?」

双子の美少女格闘家ララは言う。


「そうだねぇ。もっと強い敵だといいよね」

タカヒロはララの言葉を受けて言った。


「もう、ノロノロ動く敵ばっかりで飽きてきちゃったわ!」

ララが言う。


「『キングウォーゴーレム』がノロノロ・・・」

僕がララの発言に驚く。


「たしかに、大きくてパワーのある敵が続いて飽きてきたよね!」

サラが僕に言う。


「サラまで・・・いや、十分早いし強かったよ?」

僕が言う。

かなりの強敵だったことは間違いない。

ほとんどの人はこの前の敵にやられてしまっているし。


「これじゃ、いつまでたっても決着つかないから、めちゃくちゃ強いの出てこないかしら?」

ララが言う。


「それは確かにそうだ。競争である以上両方倒せてしまうとなかなか決着はつかないね」

僕はララの言葉を聞いてうなずいた。


しかし、決して余裕があるというわけではなく、仕組み的にそうだと思っただけだけど。


「そういうものなの?ジュン?」

サラが僕に聞く。


「うん、ネットワーク対戦ゲームはそもそもマッチングが難しいんだよね、あまりに強い人とあたるとまったく楽しめないし、同じぐらいの人としか戦えないようにすると、人数が足りなかった場合10分も20分も待つことになる」

僕が説明する。


「へー」

サラがわかったのかわかってないような顔でこっちを見ている。


「そうすると、どっちになっても、飽きてやめちゃう」

僕が言う。


「あー、そっか、それどうすればいいの?」

サラが聞く。


「よく取られているのは、高度なマッチングであったり、こっそりbotつまりコンピュータを混ぜておくって方法だね」

僕がサラに言う。


「へー、そうなんだ!」

サラが僕に言う。


「うん、参加人数が足りないゲームの場合はそうなるね、でも全員コンピュータだとつまらなくなっちゃうから、こっそりちょっとだけ入れるんだ」

僕が言う。


「へー!賢いね!」

サラが言う。


「うん、このラスト・オンラインは200万人ユーザがいるから、それをやらずに、高度なアルゴリズムでマッチングさせてるから、飽きないようになってるんだよ」

僕がサラに言う。


「へー、そうなんだ!じゃぁ、次はもっと強いのが出てくるのかな。キングキングキングウォーゴーレムみたいな、ちょうでっかいやつ?」

サラが言う。


「いや、こういう場合は多分そうじゃない」

僕が言う。


「巨大化がつづいたあとは、スラッとしてて強い人がでてくるんですね!」

奈緒子が強くなっていく敵あるあるを答えた。


「え?そうなの?」

そういって、サラは登場してくる敵をみた。


「あ、ほんとだ!」

サラは登場した新しい敵を見てそういった。

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