第二百六十五話『超速攻リターンズ』

「サラ!わかったぞ!」

と僕が言う。


「逆だ!!」

と更に僕が言う。


「逆??」

と、サラが言う。


「そう、サラと奈緒子の攻撃の順番を逆にするんだ!」

と僕は言った。


奈緒子の魔法攻撃の後、連続攻撃を当てようとして失敗してしまったサラ。

それはゲームに慣れていない人にはしかたないことだった。

そこで僕が思い付いたのは、逆にするということだった。


ゲームに慣れている、奈緒子は、モンスターのモーションを読んで動きを予測することができる。


「なるほど!やってみましょう!」

と奈緒子が言う。


「あ、そっか!奈緒子ちゃんはモンスターの動き読めるもんね!」

とサラが言う。


そう、その読みによって僕らは何回か相手の攻撃から守ってもらっている。


「頑張ってみます!」

と奈緒子が言う。


「ジュン、どうすればいい?攻撃を当てて避ければいいの?」

とサラが言う。


「そうだね、攻撃をした瞬間、奈緒子の射線が通ればいいね」

と僕が言う。


「射線ってなんだっけ?」

とサラが聞く。


「遠隔攻撃の通り道だね。つまり奈緒子と『アーマードリザードマン』の間になにもなければいい!」

と僕が言う。


「なるほどなるほど!」

と、サラがアゴに手を当てて考えている。


「とはいえ、意外に難しいね、当てた瞬間に間にはいらない方法かぁ、横から攻撃するとか、後ろから攻撃するからかなぁ・・・」

とサラが考えている。


「あ!わかった!」

とサラがポンと手を叩く。


「いい方法見つかりましたか?」

と奈緒子がサラに微笑む。


「うん!バッチリ!合図だすからよろしくね!」

とサラが言う。


「わかりました!行きましょう!」

と奈緒子が言う。


「よっし!超速攻リターンズ!」

とサラが言いながら、もう一度、『アーマードリザードマン』に向かってダッシュしていく。


そして、『雷迅 - ライトニング』と電撃のスキルを格闘家の靴にまとう。電気の力を使って、地面を蹴って高速に『アーマードリザードマン』に近づくサラ。


まっすぐ、『アーマードリザードマン』に向かっていく。


「なにをするつもりだ??」

と僕が言う。


「こうするんだよ!!」

とサラが言いながら、助走をつけた上で高くジャンプする。


そして、ゆっくりと前転をするように『アーマードリザードマン』を飛び越えていく。


「飛び越えた??」

そう、サラは『アーマードリザードマン』を前転しながら飛び越えた。つまり、サラとアーマードリザードマンの頭が近い状態で、サラは飛び越えた。


「で、こうする!!」

と言いながらサラは両手をしっかり掴んで、両腕を頭の上まで上げて、それを叩き落とす!!


「なんちゅー技だ・・・」

と僕が呟く。

思い付いても出来ない・・・普通・・・。


「『アーマードリザードマン』の頭を後ろから両手で叩いた!!」

と僕が叫ぶ!


「バッチリですサラちゃん!」

と言いながら奈緒子は魔法を唱えた!

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