第二百六十〇話『フレイムライン』

「あ、『エリートダークウィザード』さんも魔法を使ってきそうです!」

と奈緒子が言う。


「グオォォォ!」

と『エリートダークウィザード』が魔法を唱えた。


「とおりゃぁ!」

とサラは走りだした。

そう、その瞬間にサラはその場にいたら危険だと判断したのだ。


「ジュンさん近くに!」

と、奈緒子が僕に叫ぶ。

そして僕は奈緒子の元に走る。


「グオォォォォ」

と『エリートダークウィザード』が唸ったあと魔法を発動した。


いままで使っていなかった魔法。


『フレイムライン』


と、『エリートダークウィザード』は『フレイムライン』という魔法を唱えた。

これは名前の通り、横一列に大きな炎を発言させる、大技だった。


「すごい・・・」

と僕が言う。

そう横一列を黒焦げにしてしまうような激しい炎。

それが『フレイムライン』だった。


しかし、奈緒子は魔法攻撃を予測していた。


「リフレクション」

と、奈緒子は僕と奈緒子を包む形で、反射魔法『リフレクション』を発動させた。

そして、その炎は『エリートダークウィザード』の元に跳ね返る。


「一気に三人をやっつけようとしたのか!」

と僕が言う。

『エリートダークウィザード』はそれを狙っていた。


そう、ちょうど僕たちは三人横一列に並んでいた。

そこに一気に攻撃出来る『フレイムライン』を放った。

1:3というこの不利な状況を一発で逆転できる大技を!


「グオォォォ!」

と、言いながら、奈緒子によって跳ね返された自分の炎に苦しむ。


そして、そのダメージ判定が終わり動き出す瞬間にサラが辿り着いた。


「とおりゃっ!」

とサラが蹴りを放つ。

いつもなら電撃で倒しているところだが、いきなりのことでそのスキがなかったので普通の蹴りだ。

これでは致命傷は与えられない。


でも、それでよかった・・・。


「グオォォォ」

と『エリートダークウィザード』が唸る。


「あとは、ジュン任せた!!」

と、サラは蹴りで『エリートダークウィザード』を吹き飛ばして僕にいった。そう、敵はふらふらしながら一カ所にとどまる。その状態であれば僕でも当てられる!


「ナイス!サラ!」

と僕が言う。


「いくぞ!」

と、僕は言いながら剣を抜いた。

SSSランクの武器『神の剣 - デュランダル』を!



『疾風』



と僕はSSSランクの武器『神の剣 - デュランダル』についたSスキル『疾風』を放った!


キィィィィィィィィンと剣に光が集まり僕の一振りにより、空を斬って、『エリートダークウィザード』のところにその斬撃が飛んで行く。


そしてその攻撃は、『エリートダークウィザード』に当たり、『99,999』という最大のダメージを与えた。


「やった!!」

と僕が言う。


そして、『エリートダークウィザード』は光に包まれて消えていった!


「倒したー!」

とサラ。

「やりましたね!」

と奈緒子が言う。


「よし!次のラウンドだ!」

と僕が言う。

そう僕らは、C級英雄ランク戦の二回戦も勝利したのだった。

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