第二百四十一話『二張弓矢 - デュアルアロー』

「今回は『ダークウィザードジュニア』だったから・・・」

と僕が言いながら、次のステージに移動している。

そして、到着して、敵の影が見えた。


そう、そこには『ダークウィザードジュニア』の親、であろう『ダークウィザード』が三体が現れた。


「やっぱり『ダークウィザード』だね!」

と、僕が微笑んだ。


「とはいえ、いきなりグッと強くなったなー」

と、僕が呟く。


「そうなの?」

と、サラが僕に聞く。


「そうだね。かなり強いと思う。そして、賢い・・・」

と、僕が呟く。

そう、『ダークウィザードジュニア』はまだ幼い感じで、うごくものをただ狙うという行動にとどまっていた。

それより知能の高い、『ダークウィザード』はどんな攻撃をしてくるだろうか。


「賢い?あ!前のステージの『エースリザードマン』さんたちみたいに?」

と、サラが僕に聞く。

そう、前回の『エースリザードマン』、『パワーリザードマン』、『スピードリザードマン』は連携を使ってきていた。


今回の『ダークウィザード』も三人の魔法使いが連携してくると考えていいだろう。

遠隔攻撃ができる三人が連携してくるのはかなり手強いと想像できる。


「そうそう、このC級ランク戦は、知恵が高い敵と戦うのもテーマの一つみたいだね・・・」

と僕がいい。

「連携攻撃をしてくるモンスターということですね?」

奈緒子が相槌を打つ。


という話しをしていると隣で戦闘が始まっていた。


「いきます!!」

と、言いながら籠手弓矢のアスカがいつもどおり走りだす。


彼女の動きから、彼女たちの戦闘はスタートする。

彼女が敵を撹乱して、サヤカとエリカが止めを刺す。

そういう戦闘スタイルだった。


アスカは走りながら『ダークウィザード』にパシュッと矢を放つ。


「グォォォォ」

と、打たれた『ダークウィザード』がアスカを向いて、『ファイヤーショット』を放つ。


そして、それを颯爽と前転、ハンドスプリングで避けたところで、さらに、もう一体の『ダークウィザード』が『ファイヤーショット』を放ってきた。


「うわっ!!」

と言いながら、その炎の球もなんとか避けるアスカ。


「うん、連携してきてるね・・・これだと流石にきついか・・・」

と僕が呟く。

やっぱり『ダークウィザード』は『ダークウィザードジュニア』よりも賢く連携してくるようだった。


「うーん、敵が多くて大変!!スキル使っちゃおう!!」

と、アスカが言った。


「お、なにかな!!」

とサラが目を輝かせている。


『二張弓矢 - デュアルアロー』

とアスカがスキルを発動させると、左腕にも『籠手弓矢 - アローガントレット』が現れた。


「よしよし、これこれ!」

と、アスカは両手の『籠手弓矢 - アローガントレット』を見て微笑む。


そして、パシュッパシュッっと大きく広げた両方の腕から、矢が放たれた。

そう、アスカは弓を両手に発生させて2体同時に攻撃をしたのだ。


「うん、これで楽になった!」

とアスカが微笑んだ。

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