第二百十三話『C急英雄ランク戦 ファーストバトル』
「ジュンが難しい話してる間に倒しちゃったよ!」
とサラが『ガーゴイル』を倒して満面の笑みで僕らに言った。
「そんなに難しいかな・・・」
と僕も笑う。
すっかり難しい話するキャラにされている。
なるべくわかりやすく話しているつもりなんだけどなー。
頑張ってわかりやすく説明できるように頑張ろう。
「そうですね!難しいですね!」
と奈緒子もやさしくにっこりと笑いながら言う。
「奈緒子まで・・・」
と僕が呟く。
やっぱり難しいらしかった。
もっと喩え話を増やせばいいのだろうか、あとは、専門用語を使わないよいにとか・・・と考えた。
「これ、倒すとどうなるの?終わり?」
とサラが聞く。
そう、C急英雄ランク戦1回目の敵を倒してしまったのだ。
彼女がいう所の僕が難しい話をしているあいだに。
僕の遠隔斬撃『疾風』、サラの『鬼神の籠手』の『雷迅 - ライトニング』、奈緒子の『スピードエリア』を使って一気に倒したのだった。
「はっははー!終わりじゃないんだよ!!私達もたおしたんだからね!!」
ギザギザの変形剣の使い手ランコが言う。
僕らの対戦相手だった、特殊武器メインのチーム、ランコ、リンコ、レンコの方も終わっていた。
彼女の口ぶりで、ここで終わりではないことがわかる、そして、C級英雄ランク戦が初めてではないこともなんとなく想像がついた。
「そうだな・・・一回勝負じゃないしな!」
と、傘使いのリンコも言う。
「うん、三回のモンスターを倒す速度で勝負」
と、格闘家のレンコも言う。
やはり、C急級英雄ランク戦を体験済みのようだった。
彼女の口ぶりから、C級英雄ランク戦が、2チームが同じモンスターを倒していくタイプであることがなんとなくわかった。
「へー!そうなんだー!!」
とサラが言う。
もちろん、初めての僕らのチームのサラが納得していた。
D級英雄ランク戦は、ヨーイドンでみんなが一番進んだ人が勝ちというルールだった。そこで僕らは一番になったのだった。『大龍 - ワイバーン』を倒して。
「一回戦は同点ってところかー!負けないぞー!」
とサラが言う。
僕らは、お互いにC級英雄ランク戦1回目のバトル『ガーゴイル3体』を倒した。
そして次に進む。
「さって!次は何が出てくるかなー!!」
とサラが屈伸をしながら微笑んだ。
「ふっふふー!私達も負けないんだからね!」
とギザギザの特殊剣の使い手、ランコが言う。
「よっし!がんばろー!」
と一瞬で仲良くなっていた、ランコとサラだった。
「あ、出てきた。あれはなに??トカゲ・・・と半分人・・・?トカゲマン?」
とサラがいう。
「惜しい!これもわりと定番の敵だね。『リザードマン』だ」
と僕が言った。
そう、新たな敵は、『リザードマン』三体だったのだ。
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