第百四十七話『ゾンビドッグ』

全員が部屋に入ると、当たりが一瞬暗くなる。


「うわ!今度はなんだ??」

パカッと床が開く。

僕とサラと珊瑚だけが、落とされてしまった。


「こっちの部屋はこのパターンか!」

落ちていく中で、僕は呟いた。


「もー!!いたいよ!!なんなのー!!」

と美少女格闘家のサラが言う。


「いててて、なんやのこれ!」

と美少女剣士珊瑚が言う。


「痛いね・・・。分断されたんだ・・・」

と僕が言う。


「分断?なんでそんな事するの?」

「怖くするためだね」

とサラと僕。


「そうなの?」

「そう、ホラーの定番なんだ、失敗して間違えると最初から。これでその恐怖空間にいる時間が増える。それから分断。いままでいた味方が減る。これも恐怖を増幅させる」

と、サラに応えて考えて説明した。


「ふふ、ジュンは冷静ですなー」

「いや、そんなことないよ!普通に怖いよ!」

とサラに僕は笑った。


「で、そろそろ敵が来るよ!」

と僕が言う。


そして、少ない敵であって欲しいと思っていた。このゴーストハウスに入ってから、サラと珊瑚は、お化けを恐れていつもの動きが全くできてない、というかほとんど戦ってない・・・。


「三人分、僕一人で倒せる敵ならいいけど・・・」

そう、僕はSSSランクの武器「 神の剣 -デュランダル 」を持っているので、単体で強い敵であるなら、三人分の働きは多分出来る・・・


「だけど、ホラーの敵が一体とはなかなか考えづらいよね・・・」

と僕が言うと敵が登場した。


そう、それはあまり怖くないからだ。

やはりぶわっと登場する敵が怖い。

それもホラーの定番だ。


「うわぁ・・・やっぱりか・・・『ゾンビドッグ』10体・・・」

そう、ホラーでお馴染みのゾンビ・ドッグだった。

しかも十体。一人で3体以上倒さなければいけない。

そして今回は一人で10体倒さなければならない。


「グウゥゥゥゥゥ」

と『ゾンビドッグ』はうなっている。


「これはなかなか厳しい、けどやるしかないか・・・」

と言いながらSSSランクの武器「 神の剣 -デュランダル 」を構える。


『疾風』!!


SSSランクの武器「 神の剣 -デュランダル 」についたスキル遠隔斬撃『疾風』を放った。


「クウウゥゥゥゥゥンンン」

と泣き声が聞こえ一体倒した。


「倒すことは出来るな・・・」

と呟く。


「二人は僕の後ろに下がって!できるだけ一人で倒すから」

と、言いながら直接斬撃で二体目の敵を倒した。


「しかし、二人に敵を寄せつけずに倒すのは不可能に近い・・・」

三体目のゾンビドッグを倒した所、一体の『ゾンビドッグ』を逃がしてしまった。


「ああ!しまった・・・珊瑚!!」

と僕が叫ぶ。


その瞬間空気が変わった・・・。


「『二刀流 - デュアルソード』!!」

「『雷迅 - ライトニング』!!」

と珊瑚とサラが叫んだ。


「え?なんで??戦えるの??」

と僕が驚く。


「わたしが嫌いなのは、『白いお化け』だけやねん!」

と珊瑚が言う。


「どうやら私もそうみたい!」

とサラが言った。


活発美少女達の反撃が始まる。

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