素材狩り終了のお知らせ?
「フフフ、はっはっはー。ようやく、ようやくですよ。さあ、鞄を早く作ってしまいましょう」
なんか変なテンションになってる
「うむ、そうだのう。それがいいじゃろう。さすがに儂も疲れた」
結局あの後なんだかんだで時間を消費し
なんと最終的に月が登り切ってすでに下り始めてさえいる。
私は完全に疲れ切って木の幹に身を任せぐで〜となっており
アリアも座り込んでしまっています。
私はようやく手に入れた皮の素材を手に持って。
アリアは背中に背負う様にして最早何のものかもわから無い大量の肉やら何に使うのかわからない素材やらを大量に纏めて集めてある『魔封じの網』を持っている。
うん、明らかにに重量オーバーだね。
「すぅ…はぁ…」
私は、疲れきった頭を落ち着かせるために、1度深呼吸をしてから、手に入った『ユニコーンの皮』を地面に広げ、アリアに『魔封じの網』からだしてもらった短剣(ゴブリンが持ってた)を受け取ります。
作るのは…小さめのショルダーバッグ
はじめはリュックにしようとしたのですがアリアが可愛くない、ということで試行錯誤の結果ショルダーバッグに落ち着ました。
そう決めてからまずは、物作りに有用なパッシブスキル『万物の作り手』…物作りや武具作製の成功率が上がるスキルを、ウインドウを使ってONにします。
すると、なんということでしょう!
頭の中にバッグのつくり方が
まるで初めから知っていたかのように浮かんでくるではありませんか!
不思議だ。
皮を寸法通りに切る。
某絶対に3分で終わっていないクッキングのBGMをハミングしながらパーツごとに切っていく。
それが大体終わったら、金具の準備に取り掛かる。
ここまでできたので『ユニコーンの皮』を縫い合わせていきます。
チクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチク
「はあ…」
と、私は溜め息をついてしまいます。
何故ならユニコーンの毛皮を入手した経緯が酷いからなのです…。
「自分でやっといてなんだ」とか言われそうですが
ユニコーンは純潔の清らかな乙女を好むとか言われていますが…。
あれって本当だったんですね。
ユニコーンが休憩してる時に私の膝の上に頭を置いて眠り込んでしまったところをゼロ距離で拳銃テザートイーグルで
脳天を撃ち抜いてやった。
アリアにドン引かれた
はぁ、清らかな乙女とか………
ていうか私、一応いたした事はないですが純潔なんですね、ははは…。
はぁ
とか、泣きかけながら思っているとアリアが、不思議そうな顔をしてから頭を
唐突に撫でてきて、心配そうに聞いてきます。
「ん?どうしたのだ?あるじ様?。手が止まっているし、泣いているようだが…まさか!指でも切ったか…?」
「いえ、そんな事はないので大丈夫です…」
ただ色々ショックを受けているだけですからね…。
「大丈夫ならいいのじゃが…。無理はするなよ?あるじ様」
と、言ってから、アリアが再度優しく撫でてくれてから心配そうにはしていますが、納得してくれたようです。
さて、今度は心配させないように、頑張るとしましょうか。
と言うわけで『アリアドネの糸』と呼ばれる切れることがないとまで言われる、頑丈さが特徴の糸を使って、多少強引ですが、途中でかい蜂から取れた針でユニコーンの皮を縫い付けます。
チクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチクチク
そして、最後に必要な材料が足り無い部分を強引に縫い付けます。
これに関しては完成したら、アイテムボックスから材料を取り出して、追加で加工すればいいだけですしね。
そして、金具に肩掛け紐を繋いで完成です。
「ふぅ…」
と、取り敢えず完成したのでパッシブスキルをOFFにしながら私は一息つきます。
するとアリアが、拍手をしながら笑顔で褒めてくれました。
「うむ、なかなかの出来映えじゃな。あともう少し装飾をすれば普通に売れるんじゃないか?あるじ様」
と、結構嬉しい事をアリアが言ってくれますが、私は苦笑しながら感謝をのべてから、否定します。
「そうでしょうか?ありがとうございます。
ですが、材料だけなら一流ですが
かなり雑に作りましたからね。微妙なところだと思いますよ?」
実際、全てかなりいい素材で作製してますからね…。
「そんな事もない気がするがのう…。そういえば名称はつけたのかあるじ様?」
と、アリアが指摘してくれた事で、はっ、とやり忘れていた事を思い出しました。
ここでまたまた余談にはなってしまうが通常、アイテムを作ったところで名称は必要はない。
と言うか逆にアイテムにいちいち名前つけてたらきりがない。
それは、既存のレシピ、既存の作り方でばっかりつくるから同じ物がつくられる、という理由なのです。
ですが、この世界は現実になったのですから、失敗する可能性は高いですが、既存の物以外の作製も可能なのです。
しかも、今回ショルダーバッグには名称がついてないそうで、自分でつける事ができるそうなのです。
まあ、その殆どが派生系やら発展系というかたち、なのだそうですが…(アリア談)。
つまり、私が作ったショルダーバックも、糸で強引に縫い付けるという既存外の作り方で作ってしまったために、名前がないのです。
取り敢えず、名称は変えられないようですが、作り直しは可能なようなのでちょっと考えてみます。
…そういえば、あのユニコーンはある意味可哀想ではありましたね…死にかたが。
私のせいですが…
なので…『一角獣の鞄』とかどうでしょうか?
とか、思っていると「ピコーン」という間の抜けた音と共にウインドウが出現してどうやら決定してしまったようです。
なので取り敢えずクリムゾンに、それを報告してみます。
「えっと、アリア。一角獣の鞄という名称をつけてみました」
と、私が言うとクリムゾンは微妙な顔をしながらも了承はくれるようです。
「あの間抜けな変態駄馬の名称なのはどうかと思うが…。まあ、いいのではないか?」
と、確かに純潔を好むとか他いもいろいろ変態な伝承はあるので苦笑してしまいます。
「ありがとうございます?では、もう夜ですし、そろそろアイテムボックスから、キャンプ用のアイテム等を取り出しますね」
と、言いながら鞄を開けると…。
何んか真っ暗で何も見えないのですが…。
多分思い浮かべながら取ればいけますよね…?
と、思ったのでキャンプ用のレアアイテム…『箱庭の天幕』を思い浮かべながら、片手を突っ込んで引っ張り出しますと
…確実に質量保存やらなんやらが、無視されたテントが、完成されたかたちででてきましたので、取り敢えず横に置きます。
このアイテムは、もともとはゲームのダンジョン内でHP等が危なくなったりした時に使うと、数分の時間移動できない変わりに、侵入禁止エリアの設置とHP、MP、SP回復という効果があったために…かなり高かったですが、買ったアイテムです。
と、取り出せた事に、多少の喜びを感じつつアリアの方をみると、何やらブツブツ言ってから、私がみているのに気がついたのか、振り向き笑顔で何をしていたのか教えてくれました。
「ああ、あるじ様、取り出す事に成功したようじゃな。儂の方は先程結界をはったところじゃから、古典的な夜は見張ったりしあう、なんて必要はないぞ」
と、一緒に寝る事は決定なようなかたちで言われてしまいましたので、苦笑してしまいます。
ですが、取り敢えず野営の天幕の中を確認したいのと、疲れたので休息するために、アリアに一緒に入る事を提案します。
中はゲームでは、描かれてませんし気になるのです。
「ありがとうございます、アリア。では、取り敢えず疲れてしまいましたし、中に入りませんか?」
と、僕が言うと笑顔で同意してくれました。
「うむ、そうじゃな。儂も流石に疲れた…。取り敢えず『魔封じの網』をアイテムボックスに入れてくれてから入るとするよ。なかなか肩が凝るからのう、これは」
と、私がすっかり忘れていた、『魔封じの網』を慌てて、受け取ってアイテムボックスに入れてから謝って、鞄を持って中に入って行った。
ーーーーー作者ーーーーーーー
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