レッツ!フライト?








あれからおおよそ3時間くらいたったでしょうか?


それくらいで私はアリアに教わった通りに練習して、『飛行フライト』のスキルを手に入れて、今は少し飛んでいるところです。


まあ、手に入れたのはいいんですがね…


何て言うかですね…翼があのコウモリの翼だと効率が相当悪いらしく翼の形をアリアに手伝ってもらって修正したんですけどね…


今の俺の見た目や種族の分類からこの世界にはいないらしい(アリア談)ですが堕天使みたいな漆黒の翼になっちゃったんですよね。しかも飛ぶ時に黒い羽が舞うおまけ付き。


あぁ、厨二心がくすぐられるんじゃあ


まあ、機能に支障はないんですけど着替えとかってどうやるんでしょうね…?

とか、いろいろ考えていると


「うむ、やはりあるじ様は流石だな。当時の私が3日かかったからな。下手をすれば1日はかかるかと思っていたぞ」


と、言われたのでまた少し驚きました。


アリアならなんでもそつなくこなせそうな気がしてたんですけどね。


まあ、それもあるのですが何か変な回りの風景?というか日の位置がおかしい気がしてクリムゾンに質問します。


「そうなのですか?あ、それと…私はおおよそ3時間くらい練習に時間がかかった気がするのですが、まだ日が落ちきっていないのはアリアが何かしたのですか?」


「あぁ、これか。これはのう、『時の回廊』と言われる【アーティファクト】じゃ」


「『時の回廊』とは、なんですか?アリア?」


「これは、時を蓄え、放出する機能をもつものじゃ。詳細は儂もよく知らん!」


「え?それってかなり凄いですけど使って大丈夫なのですか?」


「いや、駄目だな。ぶっちゃけて結構きつい」


気がするだけではすみませんでしたね…


「アリアがそういう事するとは思いませんでしたが…。私のため、なのですよね?」


なんかそう思うと心が痛いのです…


と、考えていたのですが…


「うむ、そうじゃぞ?ああ、私は別にあるじ様が思っているほど疲れてはおらんよ。

それに別に魔力がスッカラカンでも問題はないしの」


「…それなら、安心しました。とりあえず上手く飛べるようになりました。

結構回り道をした気がしなくもないですが今度こそあの樹木のところまで行きましょうか」


「うむ、行くとするかのう」


そういいながら、私達はゆっくりと翼を動かしてから雲を突き抜けて下にでます。


なんと今まで雲の上で修行?してたんですよ!

飛行機の窓から見る景色を生身で見ようとは!人外度が止まることを知りませんね!


そうして下にみえてきたのはあの森(といっても結界に覆われた内側だけ)でした。


「うわぁ…。あの湖って四方にあったのですね…。というよりはあれは…」


そう、私達がいたあの聖水の湖以外に3ヵ所同じように滝が流れて湖になっている場所があったの、ですが…


「うむ、儂の知識には無いが、その反応ならあるじ様はあれが何なのかわかった、という事かの?」


「え、ええ、恐らくですが…。あの湖は四大精霊王のにかかわる割と大事な起点でしたよね?

なんと湖を起点とした巨大な魔法陣が構築されています」


四大精霊の何か、という予想はあの私達がいた湖の特徴が特徴的過ぎたからなのです。


まず、私が触れてしまいそうになった湖の真ん中に上から見てようやくわかるように台座の上に『赤』


そして、北には『黒』の宝玉が。


さらに続けるなら、東には『蒼』の宝玉を、西には『白』の宝玉が見えていたのでした。


さて…本当に何がでてくるのでしょうか…?


ほう、そうなのか。というアリアの声を聞きつつ再度警戒しながら、私達はあの全ての湖の真ん中に位置している樹木の所を目指すのでした…

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る