不毛地帯編⑤

マネージャーの怒りはまず僕に爆発した。(なんでやねん。(^^;))

これも前任者や退職した社員がほったらかしにしていたせいなのだが、そんな事ガタガタ言っても仕方ない。

「バイトがたるんでるのは、社員が悪い!」

その法則に間違いはない。その怒りは甘んじて受けた。


それから毎日毎晩社員ミーティングが決行された。

バイトをどうするか?どのバイトが問題あって、どう改善するか。

早番でも閉店後戻ってきたし、深夜の二時、三時は当たり前だった。


そしてマネージャーもホールに降り、社員もバイトの監視体制強化。事務所に上がってする作業は全てホール業務の時間外で行った。

バイトを叱り、バイトを把握し、バイトを管理する。

朝も、昼も、夜も。


問題のあるバイトは辞めさす。そして辞めていく。募集をかけて人が集まらないうちは、残業なんてざら。

でもそれはさせられる残業ではない。自主的に残業した。

時給のみもらって、ろくな仕事しないバイトに、払う時給はない!


僕らの合い言葉は、

「ノーモア、時給泥棒!」


僕ら社員はバイトを注意し、叱り、それが生ぬるいと、マネージャーが社員を怒る。そんな当たり前の図式が、徹底的に浸透していった。

深夜の社員ミーティングが続き、数ヶ月で僕は、血尿が出た。

でもやめなかった。

お店は信用を失った。それを取り戻すのに必死だった。

人が壊したものは、人しか修復できない。


これはドラマではない。ドラマなら、そこから僕達の頑張りでこの店が、一流店になっていくのだが、そんなに現実は甘くない。


ぼちぼちバイトが仕事をしだし、ぼちぼちお客さんが戻ってくる。

ぼちぼちの店になっていった。

そんなお店に戻るのに、どれだけの時間と労力を費やしたか。


お客さんの入ってないお店は楽だと思う人がいるかもいれないが、当時は、お客さんが2、30人だろうが、100人だろうが、毎日毎晩必死だった。必死で試行錯誤した。


そして、やっとの思いでお店が修復していったのだ。

いつの思いも、ひとつ、

「ノーモア、時給泥棒!」

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