第3話「ガール・ミーツ・ボーイ(後編)」
「貴様!どうして此処に居る!!」
両刃の刀を右手で持ちながら左手のタオルで前を隠した少女が湯気で充満する風呂で少年に刀を向ける
「嫌、だって此処は露天風呂だし、執事の
「イヤ、聞いて居たが、行き成り、男が入って来てびっくりしただけだ!すまん!所で、私のメンタル・ギアから手を離してくれないか?」
少年に向けた刀は少年の右手で抑えられ、少年はマジマジとその両刃の刀を眺めている
「うん、断る!ちょっと興味持ったから見せてね、ギアシンクロ・サーチモード!」
「やめろ、メンタルギアの許可なき勝手な解析は国際法で禁じられている…ッツ!!」
懇願する様な抗議の声に
少年は其れを見て興味深そうに
「ウン、面白い!両刃のメンタル・ギアの片方は
分析結果を述べて露天風呂から立ち去ると、少女は怒りと恥ずかしさで顔を赤くしながら引けた腰を入れると露天風呂からいそいそと女性用の風呂場に戻っていった。
***
目の前には美味しそうなアンコウ鍋がグツグツと煮え
「「
二人の声が重なり執事が現れるとまず少年が質問をする
「奥田、今日はすき焼きの予定だったのに何故、アンコウ鍋に成って居る?」
「其れは、今日偶々、良いアンコウが手に入りまして、急遽変更致しました。何か問題がありましたでしょうか?」
「イヤ、特に何も問題は無いが、疑問に思った為に聞いただけだ」
次に質問するのは
「奥田さん、このアンコウ鍋なんて食べた事が無いので良く分かりませんがどの様に食べるのが正しいのでしょうか?」
「特に正しい食べ方などは有りません、すき焼きと同じ様によく火が通ったらお食べになって下さい。お椀の中に入っております特製のタレを付けて食べて戴けますと、美味しく戴けます。尚、アンコウにはコラーゲンが豊富でお肌に取って優しく肝は滋養強壮、
少女はこの執事の
少年少女は執事の思惑に乗せられながら、目の前の美味しいアンコウ鍋を食べ始めた。
***
此れは食事が出る前の話、
「食事が終わったら、後で僕の部屋へおいでよ、後で君と少し一緒に居たいからね」
最初は聞き間違いかと思ったが繰り返し聞くと其れは聞き間違えでは無いことが分かり、彼は執事として最善の選択をする事にした。先ずは、傘下の魚店に手を廻しアンコウを急遽準備させ、アンコウをヘリで空輸させながら裁かせたこの時間凡そ30分、其れと同時進行でシェフに命じアンコウ鍋に合うようなメニューに急遽変更させ45分後の夕食に間に合わせる事に成功した。
***
チュンチュンと朝に雀が鳴き
「おはよう、奈々とかと言ったか?我がマスターはとっくに起きているが?」
其れは身長122cm程の猫耳の美少女メイドロボットだ
「ん?どうして、メタネコちゃんが此処に」
寝ぼけ眼でピンク色の髪の上から出ている猫耳を触っていると
「だって、昨日君は僕の部屋に来て其の儘寝ちゃったじゃないか?昨日の君は凄かった、実に興味深った」
声のする方を向くとタオルを腰に巻いただけの彼女の同棲者の
「な、なんでアンタが私の部屋に朝から居るのよ!!もしかして朝から私を襲う気ね、幾ら此処が治外法権と言ってもやっていい事と悪事が有るんだからね!!アンタなんて…」
言いかけた所で彼女は猫耳メイド型ロボットに頬をパンチされながらベッドの上に吹っ飛びそのメイド型ロボットは吹っ飛ばれた
「昨日は奈々は、新型メンタル・ギアの説明を聞きながら、チョコレートボンボンを沢山食べて此の様な暴挙に出た。その為、私はマスターの貞操の危機を感じ貴女をスタンガンで眠らせた。寧ろ治外法権の権利が無い貴女がやろうとした事は、準強姦未遂、此の犯罪行為が起きる前に止めた私とマスターには何ら問題が無いと思うのだが?」
投影されたフォログラムを見ながら
「嘘でしょ、私がそんな事するわけ無い、記憶にッ…」
呟いて居た所で昨夜の出来事が急に怒涛の如く溢れ出し少女は赤面した、其れを見た猫耳ロボは
「思い出した様だな、さあ、マスターに謝るのだ」
意見を述べたが
「ッ!女の子の前でタオル一枚で居る変態に何かに謝るもんですか!!私もシャワー浴びる!!」
少年が出てきたシャワールームの方へダッシュで走り向かい、少年が何かを猫耳メイド服の少女に言うと悪い顔をしながら
「マスターから寝ぼけた眼の貴女を手伝うように言われたニャ、隅から隅まで綺麗にしてアゲルニャ」
メイド服を脱ぎ畳むと少女が入っていたシャワルームへ入り少女の黄色い悲鳴とニャーと声がし少年はヤレヤレと仕草をすると一仕事をする為にパソコンの電源を入れ、仕事を始めた。あいからわず大量の仕事の依頼と助言を頼むメールの中を見ていると少年は一つのメールを開き付属で添付された資料をホログラムで投影しながら
「また、兄貴から変な、メンタル・ギアの
独り言を呟いていると猫耳メイドが少女をタオルに巻きつけながらやって来て
「のぼせた見たい、彼女の部屋に置いてくる、ご馳走様でした」
部屋から出ていこうとすると
「次いでに着替えもさせて上げてね、其の儘だと学校に遅れちゃうから」
猫耳メイドにお願いをすると、分かったと耳をピコピコさせながら少女を担ぎ出て行った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます