『ダンテの不思議な旅』番外編〔南の島の大冒険〕中編
~セイレーンの魔女たちにおびき寄せられて、行きついた島ははたして楽園か?~
中編 セイレーンの魔女
死無夜(しぶや)
ダンテ、ミーナ、チンコロリ、イサム仙人の3人と一匹は第2死無夜(しぶや)
駅に居た
ミーナ「仙人、本当に乗り物、任せていいんですよね」
イサム仙人「無論じゃ いつものヨミ号では冒険気分が出んからなぁ
おいで―フーちゃんやぁ」
ピィー
そう言って指笛を鳴らす仙人
バシャ、バシャ、バシャ
すると魚のエラと鱗が付いた海カブト虫のフーちゃんが手足で上手に水を
かき分けて泳いでくる
バーン
ビシャーぁ
駅に着いたとき、多量の水しぶきがかかる
フーちゃん♀「お待たせイーちゃん」
イサム仙人「フーちゃんやっと来たか、いい子イイ子」
フーちゃんの頭を撫でてやる仙人
ダンテ「あのお、こっちはずぶ濡れ何ですけど」
ミーナ「そうそう」
チンコロリ「そうコロ」
イサム「・・・まっ、その事は置いといてと」
ダンテ達の方をチラッとみて、そう言う仙人
「置いとくなよ」と一同
ダンテ「イサム仙人、この生き物は」
イサム「おー良い質問じゃ、この子はわしが地獄海の中心にある
予言の元となったアンゴルモア海域から持ち帰った、直径5センチほどの
繭から育った 海カブト虫の変異体だよ」
ダンテ「変態?」
イサム仙人「変異体じゃ、海カブト虫はアンゴルモア海域付近をエリアとしていて
大きさは最長の物でも3メートルくらいなんじゃあ」
ミーナ「3メートルでもこれ一見 全長が15メートルはあるよ」
イサム仙人「だからヘンタイいや変異体なのじゃよ」
ダンテ「じゃあこれに乗ってヘルガデム山脈に行くんですか?」
イサム仙人「ああ、山脈のどれかの入口までな、そこでフーちゃんを
待機させ後は足を使って昇るんじゃあ 楽しいぞ山登りは
あーそれからそこまではこのイサム仙人の歌付きだから安心して」
ダンテ「あの仙人、そっちは」
ミーナ「いりません」
チンコロリ「いらないコロ」
イサム仙人「遠慮はいらんぞこうやって 海はよーぉ 海はよぉ♪と
どうじゃ聞きたくなっただろう
ダンテ、ミーナ「いりません」
チンコロリ「右に同じコロ」
イサム仙人「そうやってみんなで口を揃えんでも」
そう言って蹲り、人差し指で砂をほじる仙人
ミーナ「あーら仙人、拗ねちゃった どうしよう」
ダンテ「ほおっておけば良いんじゃない、すぐに立ち直るでしょ」
イサム仙人「おおっそうじゃった お宝がわしを待っているんじゃった
おうりゃあああ」
ダンテ「早っ」
ミーナ「もう立ち直っちゃった」
両手を挙げ 気合を入れるイサム仙人にあっけにとられる一同
〇央万海(おまんかい)
海カブトのフーちゃんに乗ったイサム仙人たちが海を渡っている
パシャパシャ、パシャ
同・フーちゃんの上
イサム仙人「うーみは広いな大きいなぁ、西から昇ったお月さまが
東へしーずーむ♪っと(結局歌ってる)
N『地獄では実際にお日様に見立てた地獄灯(マ・ジル)が西から昇って
東へ沈むのである』
キーン
そこに鷹の聖霊モーモが飛んでくる
キキィキキィ
モーモ「おーいミーナ、今日はみんなしてどこ行くんだ?」
ミーナ「みんなで宝探しに行くの モーモ あなたも来ない」
モーモ「残念だけどおいらも今日はフデーロ(南谷の勇者)と
遊びに出かける予定なんで また今度 ご一緒させてもらうよ」
ミーナ「そう残念ね」
モーモ「じゃあまた」
キーン
手(羽)を振り、去って行くモーモ
少年「おーいみんな―ァ」
南の空を、ガンに乗った少年ニルスがフーちゃんに向かって手を振る
オーカムオン アップニルス
旅に出かけよう準備なんかいらない♪(懐かしいぞ)
イサム「そろそろお腹がすいたじゃろう それではここでイサム仙人の
料理を召し上がっていただこうかな」
ダンテ「仙人の料理と言うと霞か何か?」
ミーナ「じゃあ私はパス」
チンコロリ「僕もコロ」
イサム仙人「こっこれ誰がカスミと言った、あれは修業には良いが
常食にするにはちと 歯ごたえが無さすぎる マジック テーブルー(ドラえもん口調で)」
と言って少し底があるテーブルを用意する仙人
ミーナ「だからそのドラえもんの大山のぶよ口調は要らないって」
イサム仙人「えー今から諸君に仙人の大魔術を披露しよう、良いか
この一見何もないテーブルにこの白い布をかけ アブラ カタブラ―
と呪文を唱え 布をとると あーら不思議 何も無かったテーブルに
目を見張るほどの料理の数々が」
ダンテ「ほうっこりゃあ凄い でもこの厚底に秘密があったんでしょう」
ミーナ「私もそう思う」
チンコロリ「そうコロ」
イサム「いっいやあそんなことはないぞ、そんな事よりわしが作った料理の数々を
召し上がれ」
テーブルの上には担々麺、讃岐うどん、カレーうどん、肉うどんなどの
うどん料理のオンパレードだった
ダンテ「おっこれはおいしそうだ 早速俺がどくみ・・・・じゃなくて味見
してみよう」
ツルツルツル
(13世紀のイタリア人にしては,箸使いが、うまいぞ)
ダンテ「おおー美味い どれも美味しけど 特に この讃岐うどんって
やつが絶品」
ミーナ「仙人この料理どうしたの」
イサム仙人「よくぞ聞いてくれた、これはわしがミッドガルトを訪れた時
現地の職人さんから学んだモノなのだ」
ダンテ「ミッドガルト?」
*宇宙の誕生
イサム「遥かなる昔 この宇宙は何もない白い空間がどこまでも果てしなく続い
ておった ある時、三面の顔に六枚の翼をもった美と創世の女神
オルディナス(アマティラスとも言う)が現れ腰に括ってあった 袋から
生命の種を取り出しそれを宇宙に投げた「星よ誕生しなさい」と、それと同時に
女神が全身から放つ霊光(オーラ)で白い宇宙は青く染まった
そして振り撒いたたくさんの星の中から 宇宙の中心に最初に根付いたのが
神と妖精の国、不思議界(デルクラル)だった 同時に彼ら神々が
「ミッドガルト」と呼ぶダンテが居たもう一つの地球もその時に生まれた 最も
そっちのほうに生命が息づくのはずっと後じゃったがな」
不思議界記伝☆デルクラル神話 kabanai
ミーナ「デルクラル創世伝ね、大学の授業で習ったわ、おーこのラムネ美味しい」
ゴクゴクゴク
イサム「どうじゃタコ焼きもあるが食わんか」
ホワーン
薄い霧が出てくる
ダンテ「霧が出てきたぞ」
ラララ―ラララ― ランラララ―ㇻ ラーラ♪
ミーナ「どこかで誰かが フランダースの犬の主題歌を歌ってるよ」
ダンテ「ほんとだいったい誰だろう?」
イサム仙人「とにかく行ってみよう、フーちゃん声のする方へ向かって
GOじゃ」
フーちゃん「フー、フー」
バシャバシャバシャ
ヒレを素早く動かして、声のする方向へ向かうフー すると段々霧が
晴れてくる
イサム「おおー あの切り株の上で演奏(うた)を奏でているのは
なんともめんこい(可愛い)女の人魚たちではないか」
ダンテ(うんうん)
チンコロリ「そうコロ、かわいいメスの人魚コロ」
ミーナ「違うよみんな何言ってんのさ、ダンテみたいなイタリア人風の
イケメン男性人魚じゃないか」
ダンテ「しかし、どう見たってあれはミーナみたいな可愛い女性だぞ」
ミーナ「そんなみんな男性みたいだけどなあ(ダンテあたしの事、可愛いっていてくれた)」
そこには美しい人魚たちが歌を奏でていた
チンコロリ「いったい男、女、どっちコロ」
イサム仙人「ハッ男は美しい女性の姿に見え、男性は逆に女性に見える
わしとしたことがセイレーン・海の怪物じゃ、旅人を引き寄せて喰らうと言う」
ミーナ「そーー言えば 王国でそんな話聞いたような気が」
フーちゃん「ヒヤァァァー」
ブーン
ミーナ「うわぁああ、急にどうしたのよ」
無意識にダンテに抱き着くミーナ
イサム仙人「いっ烏賊ん、金柑、熱燗でいっぱい なーんて言っとる場合じゃない
何か強い力に フーちゃんが引っ張られている」
ブゥゥ―ン
イサム仙人「みんなあ、しっかりフーちゃんを掴め 飛ばされるぞ」
ミーナ「ダンテ―」
ダンテ「ミーナ―」
全員「うわあああああああ」
ドカーン
岸面に激突するフーちゃん
〇謎の島 入口
ダンテ達はどこかの島の浜辺に打ち上げられていた
ダンテ「痛テテテテテ、ここは一体どこだ」
イサム仙人「わからん わからんがヘルガデム山脈のどれかに違いない
あ~ぁああ、ピクピクピクピク 額につけたお宝くんいらっしゃいが
激しく反応し 棒が左右に動く度に謎の白い液体が噴き出す」
おっおおおおおおおっこれはイクうぅ、じゃなくて物凄い
お宝反応じゃ」
ミーナ「本当に」
ダンテ「その探知機」
チンコロリ「あてになるコロ」
ジーィ
疑いの目で見る3匹と一匹
イサム「だっ大丈夫じゃこのお宝さんいらっしゃいによれば
反応はあの崖の上からしておる」
ダンテ「なるほどそこで仙人がガリュ―ォンになって皆を乗せて
ひとっ飛びってわけですネ」
イサム仙人「ブワカもーん、崖は昇る為にあるんじゃロッククライミング
の要領で手足を使って昇るに決まっとる」
ダンテ「やっぱり」
イサム仙人「大丈夫だ山登りと女にかけてはプロのわしにすべて任せなさい
まず先頭はミーナ、次にダンテそして最後にわしが昇る」
チンコロリ「おいらは飛んで行くコロ」
ミーナ「あぁっ、ずっこいいんだ」
イサム仙人「まっまあチンコロは」
チンコロリ「チンコロリコロ」
イサム仙人「そのチンポコ」
チンコロリ「チン・コ・ロ・リ、ワザとやってるコロ」
イサム「そのコロリはまぁ仕方ないじゃろ」
〇崖の下
そこには浮き出た石が方々にある12メートルほどの崖が聳えている
ダンテ「けっ結構高いなぁ」
イサム仙人「なーにを言っとるこんな高さ位 朝飯前 おっと 朝飯は旅館で 昼は
さっき食ったから 晩飯前じゃ、全員準備は良いかな」
全員「いいとも―」
万能の猫耳型山登りスーツを着用して雄たけぶ2人と一匹
イサム「では ライドロープ(強化縄)」
ビューン
仙人が投げた先端に小型ドリルが付いた4本のロープを崖の上に投げる仙人
ガチャン ドドドドドド
ドリルは地中にめり込み、一定のところでガチっと止まる
イサム「このロープを腰のベルトにしっかりと括りつけ、命綱にするんじゃあ」
ミーナ「わかりました」
ダンテ「イサム先生」
ミーナ「これを登ればいいのね、んしょんしょ んしょ」
石のある場所に 手足を移動させながら起用に昇るミーナ
キュッキュッ
昇る度にそのキュートなお尻が揺れる
ダンテ「ムフフフ、かわいいなぁ」
スルッ
ダンテ「ウワあぁ」
ドカッ
イサム仙人「ウォおおおおおお」
ブラ~ン、ブラ~ン
ミーナのお尻に見とれて左足を踏み外しかけたダンテが踏ん張ったとき
右足が ちょうど斜め下に居た仙人の顔面にヒットし 落下し、ロープに
中吊状態になる仙人
ダンテ「あっすいません仙人」
イサム仙人「いいんじゃいいんじゃ、ロッククライミングの初心者には
よくある事じゃアハッハッハッハッハ」
ミーナ「んしょ、しょ、んしょ」
プルンプルン、プルーン
今度は揺れる巨乳が斜め下から見える
ダンテ「ムムム、これは 素晴しい眺めだ」
ガッ
イサム仙人「ウォおおおお」
今度はミーナの揺れるオッパイに興奮して 仙人の顔面を蹴ったため
再び中吊になる仙人」
ダンテ「あッ度々すんません仙人」
イサム「なあに これくらいハハハハハハ」
むつとした表情で笑う仙人
チンコロリ「もーう、さっきからなに遊んでるコロ」
飛びながら呆れるチンコロリ
そう言った事を何度か繰り返しながら やっと頂上に着く
ミーナ「フーウ」
ダンテ「やっと着いた」
イサム仙人「フゥフゥフゥ、ひどい目に合った」
ダンテ「しかし、お宝は何処にあるんです」
イサム「あの鳥居のような門の中からビンビン反応がある」
ピクピクピク
お宝さんいらっしゃいのこん棒の反応は最高潮に達し
謎の液が溢れ周囲に飛び散る
バシャ
ダンテ「せっ仙人、なんか変な液が掛かったんですが」
イサム仙人「大丈夫じゃ問題はない」
ミーナ「あたしは顔いっぱいにかかちゃってるんですけど」
ミーナの顔面は謎の白い液体で AⅤ女優状態になっていた
イサム「ガハッハッハ、それも問題ない縁起もんだからもっと振りかけてやろう
ほれ ほれ」
そう言って額の液をミーナの顔に振りまく仙人
シュワシュパー
ミーナ「(液を舌でペロッと舐めて)ああっあぁあ、やめてください仙人様ぁ」
と仙人のギャグにノルミーナ
ダンテ「何エーブイごっこしてるんですか?ミーナまで」
イサム「あっすまんつい」
ミーナ「えへへへへ
ドローン
チンコロリ「あれーぇ、また霧が出てきたコロ」
仙人を最後尾に門の中に入っていく3人と一匹
キリは段々濃くなる
イサム「みんな逸れんように前の人を腰に手を回すんじゃあ」
ダンテ「こっこうか?」
ムギュッ
ミーナ「ああ、ダンテそこは腰じゃなくて胸ぁああん」
イサム「お前等仲が良いのもいい加減にせぇよ」
ガシッ
そう言ってダンテの腰をしっかり手を回す仙人
やがて門は出口に差し掛かり、徐々に霧は晴れてくる
〇門の中 仙人の場合
イサム仙人「んっはてな誰もおらんみんな一体どこ行ったんじゃあ
おーいダンテ、ミーナ、チンコロどこ行ったんじゃあ
すると霧が完全に晴れたそこは 見たこともない植物が成っている
ふしぎな島だった
ドドド―
そこにビキニを着たたくさんの女の子が大きなオッパイを揺らしながら
仙人の元へやってくる
ブローネ「お帰りなさいご主人様 私はこの島の管理メイドのブローネ」
ブロンドの髪をした女の子がそう紹介する
アンネット「私アンネット、よろしくね
ブリアンナ「私ブリ・アンナ、今日はご主人様にあえてあ~良かったブリブリ」
とお尻を左右に振る、ブリ,アンナ
向こうでは クララとハイジが犬のヨーゼフと遊んでいた
イサム仙人「ふしぎな島のブローネにハイジにブリアンナ
もしかしてこの島は日本アニメーションの所有か何か か?」
マルコ「この島に住んでいるマルコと申します、この島は私が3千里の旅の末に
行きついた島でして、居心地が良くてもう何年も住んでおります
どうか向こうで 豪華料理の数々をお召し上がりください
イサム仙人「おおーおこれは凄い」
その浜辺のテーブルの上では おおよそ地球上全ての珍味がずらりと並んでいた
フローネ「さあご主人様 たんと召し上がりください」
胸と腰をぷるんプルン、震わせ仙人を誘う娘たち
イサム仙人「うおおおおお、こんな美女たちに勧められたとあっては
食べないわけにはいかんじゃロウな」
そう言ってテーブルに着き、ビフテキなどの分厚い肉に貪りつく仙人
イサム仙人「おおーォこれは絶品じゃあ「
マルコ「さあ心行くまでお召し上がりください、仙人様」
ピッカー
マルコや女の子たちの目が赤く光る
N『はたしてこの島は楽園かそれとも?』
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