三百三十七話 吸血鬼vs臨時パーティ?
空にワイバーンとドレイクが舞うように飛んでいる。
最後尾に見たことのない大型の竜も見かけた。新種かな?
大型のドラゴンの頭部には魔竜王的な鶏冠と左右に煌びやかな角がある。
太い首周りと翼にかけた体の表面が特殊だ。
半透明のスケルトンの鱗? 内部の血管が透けて脈打っている。
くろずみ掛かった朝顔のようにも見えるから不思議だ。
そんな皮膚を持つ大型のドラゴンは大きな鳥の群れを追う。
体長は魔竜王クラス……で動きは速い。ドラゴンと蟻の戦争はまだ続いていると赤髪のドワーフ、ムベドの親父も竜と蟻のことを語っていた。ドラゴンといえば……バルミントはがんばっているのだろうか。
サジハリの隠れ家の裏の丘にあった訓練場。
バルミントは急角度の坂で小さい翼を広げて飛び立つ訓練をがんばっていた。一見、厳しい訓練に見えたが……バルの背中の翼を想起した。
『心配は無用だ。シュウヤカガリ』
と、サジハリお婆ちゃんの叱咤激励の声が耳元で聞こえたような気がした。いや、お婆ちゃんというより……お母さんといったほうがいいのかもしれない。サジハリの若返った姿……赤を基調にドラゴンらしさのあるコスチューム姿はかわいい姿だった。再会したらハグしたい。なんといっても巨乳さんだし。
掌でポアンカレ予想を、いや、ぽあんぽあんかれーがしたい。
宇宙の難問と巨乳を紐で包んで回収とか、変な想像をしていたら、「んん、にゃ~」神獣ロロディーヌが鳴く。ツッコミではなく、目の前に巨大な枝が迫っていた。『このままだとぶつかるニャ~』と注意してくれたらしい。
エロいことを考えていたが――さすがに眷属たちと砂浜を駆けていた頃のような阿呆なことはしない。方向を示す<
髪が枝に絡まって毛が切れるが構わないさ――床屋代わりだ。
しかし、
あの通り過ぎた枝に首が直撃していたら……。
頭が飛んでいたかもしれないな。枝といえば……。
子供たちを探す前にキッシュの村の防護柵を強化すればよかったか? 要所要所に光属性の<破邪霊樹ノ尾>の樹も混ぜれば、
環境的にもだが、ゼメタスとアドモスが、そう簡単に崩れるはずがない。それ相応の質を持った軍隊が必要なはずだ……と、この言葉を直に沸騎士たちが聞いたら、嬉しさのあまり、胴回りの鎧からぼあぼあと煙が沸き立って姿が見えなくなるかもな。
そう沸騎士たちがしっかりと働いてくれるだろうと考えを簡単に纏めたところで――。
黒馬ロロディーヌに騎乗しつつ――ムラサメブレードの鋼の柄巻を左手で抜く。左の手の内に納めた柄巻を――小銃に見立ててクルクルと掌の中で回した。鋼の柄巻を口に運んで鋼の柄巻を咥えて
暗緑色の外套の釦とポケットを含めて塵芥でさえも一瞬で
肩の竜頭の装甲も肩の内部に吸い込まれるように消えて素っ裸。
カレウドスコープの起動はしない。ユイが戦いで見せた――口と両手を活かした三刀流、三剣流っぽい姿かもしれない。尻が直にロロディーヌの背中に付いている状態――尻から直に感じる黒毛の感触は柔らかい。
俺はけつの穴を常備している。だから相棒に悪いような気がしたが……俺は、うんこをしない。だから、うんちが相棒の毛にこびりつくことはないだろう。光魔ルシヴァルは腸が特別だ――そこに一陣の風を感じた。
素っ裸だから肌寒い――が、構わねぇ神獣に乗った裸族が進む――。
森を駆ける裸族――スッパマンが進むのだ――。
細かくいえば右手首にアイテムボックスがあるから、全裸ではないが。
さてそんな冗談の状態はコンマ数秒で終了だ。
ウェアラブルコンピュータのような右腕の
『ガトランスフォーム着用』と念じた。刹那、風防の縁から電子回路のような黒い特殊繊維網が出る。黒い繊維は前腕を覆い、波打ちながら片腕を瞬時に飲み込むように真っ黒に染めると、体おも覆う。体すべてが黒い繊維網に覆われた。瞬時の原子レベルの構築が終わったということだ。他から俺を見たら黒い知的生命体『ヴェノム』から浸食を受けたように見えているかも? 漆黒色の近未来風の洗練された戦闘服を纏う。手の甲も手の内も黒い繊維質。
手の内には鋼の柄巻ムラサメブレードに合うプラズマ粒子のエネルギーを推進力に展開できそうな孔がある。
掌の噴射ノズル風の煌びやかな円状のクリスタルもこの間と同じだ。掌のクリスタルの角はムラサメブレードと連携している。両手を左右に揃えるポーズを取って空を飛びたくなった。
口に咥えたムラサメブレードを腰に差し戻す。左胸の表面に薄い藍染め模様の記章があるのを確認できた。
留め金、釦と、冷ややかな金属の感触を楽しむ。黒ベルトを意味なく伸ばして遊ぶ。
背中から、某スポーンのような赤マントは作らないが、黒鎖風のベルトを無数に作る、脇から背中に続く溝の表面に指を走らせる。感触からナノファイバー合成樹脂を元にしているとイメージ。
アイテムボックスの風防からレーザーが照射。
右手首の真上の宙に――簡易の
―――――――――――――――――――――――――――
――音声認識可能。
――≪フォド・ワン・ガトランス・システム≫可動中。
――
――カレウドスコープ連携確認。
――船体リンクシステム……エラー確認できず。
――ナ・パーム統合軍惑星同盟衛星連動……エラー確認できず。
――敵性銀河帝国軍衛星反応……エラー確認できず。
―――――――――――――――――――――――――――
ナ・パーム統合軍惑星同盟か。
宇宙から、この文明機構に監視を受けている可能性は大だなと、ディスプレイを消去。
ガトランスフォームの着心地には満足だ。微風を身に感じながら樹海を進む。
「ンン――」
神獣ロロディーヌは元気がいい。
黒馬か、巨大な黒豹か? 黒獅子といったような見た目の相棒だ。
ロロディーヌの胴体を撫でながら――駆けた。
しかし、
実は、重力子を帯びたダークマター? 力を媒介するゲージ粒子と相対する魔力粒子ってところか。そんな宇宙のことを考えながら腕を左右へ広げていると……血の臭いを猛烈に感じ取った。
――血? これは<
アッリの方向を示す血鎖の方向とは違うところからの臭いだが……。
気になった。向かう――相棒のロロディーヌは血の臭いが漂う方向へと向きを変えた。
首に張り付く平たい触手から相棒の気持ちが伝わってくる、俺の気持ちも伝わるから行動は素早い。と、
匂いは
力強い四肢の動きで地面を掘り、左へと跳躍――。
遠くの樹を引っこ抜くようにアンカー代わりとなった触手を相棒は己の首に収斂させると瞬く間に樹の太い枝に移動を遂げる相棒の四肢と体重をもろに受けた樹は斜めに折れ曲がるが、相棒は構わず樹をへし折るようにまた跳躍し違う樹の幹を四肢で捉えて足場に利用する、その樹を神獣の四肢で押し倒すように高く跳躍した。
今度は硬い岩場を足場にしたロロディーヌ。疾風迅雷の速度で樹海を駆け抜ける。
――血の縄張りに侵入。
樹が不自然に折れて倒れていく光景を遠くから確認。血の臭いの源もあそこだ。
ロロディーヌは速度を落とした。馬が休憩するようにゆっくりとした動作で……。
樹木が倒れていく辺りへと進む。すると、剣戟音が響く。
戦いの最中だ。その証拠というように……。
また樹木が鈍い音を響き渡らせながら倒れていった。森のざわめきが増す。
掌握察に二つ、三つか? 人型の魔素を感じ取る。相棒に乗りながら魔素に近付くと、そこでは
あんな隠蔽術を隠し持っていたのか……。
掌握察の魔力の反応で、たまたま見つけられたようなもんだ。
あの<
その瞬間、
俺とノーラに挟まれた形となった
お?
狼、シベリアンハスキー系の顔だろうか、かわいい、ママニとはまた違い、人に近い。
紅虎の嵐のサラ系だ。胸元が膨らんだ黒と銀のハーフプレートを装着している。
左の心臓の位置に二つの月が印されたデザイン製が高い鎧。
爪と繋がっている? 銀色の綺麗な体毛が鎧の節々から飛び出ている。
「……古代狼族の次は、人族たちか?」
獣人は狼、噂に聞く古代狼族か。初めて見る。
正直、かわいいから戦いたくない。
あの戦闘スタイルで逃げないところから判断すると……近距離戦が好きな戦闘狂と予想。
首回りの襞襟にも切断された痕が目立つ。赤く充血した目と目尻の皮膚に浮き上がっている血管が波打つ。
血色に輝く魔脚を使う。ブレー系のズボンを穿いているが、血色は目立つ。
ゆらりゆらりと柳の葉を連想させるようなテンポで、横に歩いていた。
そのまま間合いを確保した
独特な手と足を揃える歩きと剣術の構えだ。
時の流れの底に蓄積した血の経験という澱が、彼から感じ取れた。
狼女もその
体内の魔力操作はスムーズ。足腰の動きも力強い。
銀色の毛が包むが、太股から脹ら脛にかけての筋肉が盛り上がっている。
<魔闘術>系統のスキルを持っているのは確実だろう。
見ただけの判断だが……戦いの経験は
そして、剣の握り手を僅かに動かして、
「……シュウヤ! まさかここで会うとはね? つい、嬉しくて声が出ちゃった――」
と、にこやかに語りつつ前傾姿勢で走り出していた。聖剣の幅広い刃の切っ先を
ノーラの聖剣の突きは槍でいう<刺突>に近い鋭い剣突だ、
余裕の表情を浮かべて、ノーラの攻撃圏内から離れていた。
「……人族のゴミが、わたしに剣を向けるとは」
「勝機あり! 利用させてもらうぞ、人族――」
古代狼族は背の銀色の体毛を逆立てながら前進。ノーラの攻撃に便乗するようだ。
古代狼族は拳の中手骨から銀色の細い爪を出し太い剣に変化させた。
僅かにその爪が伸びた両手を胸元でクロスするかのような予備動作を取った。
流れるような爪剣の動作から
古代狼族は――銀爪は鋼のブレードに見える。
しかし、その鋭そうな銀爪も
魔剣の刃の表面を削るように銀爪が滑る。衝突面から素麺のような形の火花が散った。
狼女の爪剣を往なす
銀爪の軌道がずらされた古代狼族の接地が僅かに狂った。
が、古代狼族は体幹には自信があるようで、俄に体勢を立て直そうとする。
地中へと根を下ろしたような片足を軸とした動きで体を横回転。
ノーラの斬撃を余裕のタイミングで避けた。
ノーラは両手剣の剣刃が地面を叩いたところで、素直に退く。
俺を攻撃してきた頃のような猪突猛進ではない。
間合いを取ったノーラの動きと、はにかむ表情から素早く避けた
さて……そろそろか。好きな近接の戦いだったから見学を続けていたがお仕舞いだ。ノーラ側に加勢しよう。
しかし、あの渋い表情の
<
そうなると尋問ができないが二対一か、俺が加われば三対一の状況下だ。
俺が光系を封印しながら戦ったとしても戦いの流れからノーラと古代狼族の女が
「……ロロ、標的は
と話しかけながら鞍馬競技を行うように、飛び降りた。
「ンン、にゃ~」
相棒は撫でられたことが気持ちよかったのか。
撫でていた片手に触手を絡ませながら鳴いて、返事をしていた。
黒豹タイプに変化した相棒は『片手でマッサージを続けろニャ』とでも催促するようにごろごろと喉音を立てて甘えてくる。戦いの現場だが、のんきな神獣様だな。
そんな
古代狼族の女とノーラが戦っている
同時に魔槍杖バルドークを右手に召喚。左手で腰から鋼の柄巻を引き抜く。
左手の内に握る……硬い鋼の感触を掌で味わうように指たちで蛇腹を弾く。と同時に<導想魔手>を発動。
一瞬で<導想魔手>を高くに移動させた。凧揚げでも行うように待機させる。
「にゃぁ~、にゃ」
可愛い声で
その魔力の手首辺りから魔線が紐のように伸びている光景を見た
瞳を散大させつつ魔線の動きを追っていた。見た目は黒豹の頭部だが、きょろきょろと頭部を動かして、魔線を追う。レーザーポインターの点を追いかけるように仕草だ。
その必至に魔線を追う姿は、猫その物だ。そのまま二歩、三歩と、獲物を追う動きで四肢を動かし前進。
頭上に漂う魔線を追いかけ高台を上っていく。
他にも何かあるのか、黒豹の頭を違う方向へ向けている。俺も釣られてその方向を見たが、ん? 空間に魔素の歪み? あ、消えた。掌握察に反応がないから、たぶん、気のせいだろう。
しかし、見学しろとはいったが、<導想魔手>で遊ぶことになるとはな。
先端の紅斧刃が地面の岩に衝突したか――。
硬質な音が耳朶を揺らしたように感じた。
再び、その魔槍杖バルドークが岩と衝突。岩が溶けるような感触を得たが構わねぇ。その魔槍杖バルドークを少し上げて紅斧刃の角度を水平に保ちながら駆ける。前髪と耳に風を感じながら――。
二対一の状況となっている現場へ乱入。
吸血鬼vs臨時パーティとしゃれこもうか!
古代狼族の蹴り動作からの銀毛を飛ばす飛び道具を、跳躍して避けた
「な――」
眼前に<鎖>が突如現れた
「ぐああ――」
案の定、<鎖>は
痛みの声を上げた
「……鎖の飛び道具。未知の秘術系か――」
反対の手が握る魔剣の刃を<鎖>で貫かれた自らの肩に向け、肩ごと腕を切り落とし距離を取った。
地面に落ちた切り落とした古い腕は肉と骨をその場に残し瞬息の間に消失。しかし、その場に残った血は一瞬でオーバークランク撮影の映像のように、勢いよく
その再生した腕で地面に突き刺さった魔剣を引き抜く。何食わぬ顔で俺を見つめてくる。 細かなディテールと血の収斂の流れと再生は、非常に美しかった。
が、眼光鋭いイケメンの俳優を思わせる
「……ふん、吸血鬼の高祖級はこれだからな。弱点をつかない限りきりがない」
古代狼族の女が
更に
「勘違いしているようだが、ホフマン様のような偉大な力は、わたしにはない」
ホフマン様か。その名はヴェロニカから聞いたことがある。
「お前は<従者長>というクラスか?」
「……その通り」
アッリの血を追う血鎖は依然として違う方向を示している。
しかし可能性的に子供をさらったのはやはりこいつか? 一応、確認するか。
「……ヴァルマスク家だな?」
「そうだ、お前は鎖を扱う冒険者か?」
「俺は槍使いだ。名はシュウヤ・カガリ」
「槍使いだと? まさかな……わたしの名はユオ」
名乗ったら名前を教えてくれた。意外に礼儀がある?
しかし、ユオか。ユダだったら裏切りの弟子なんだが。
それより子供たちのことを聞くか。素直に答えるかわからないが……。
「お前は人族の子供たちをさらったか?」
「子供以外にもさらったぞ。血の蒐集は<従者長>の仕事だ」
隠さずに素直に話してくれたが……。
「おい! ぺらぺらと――獲物の話なんて聞きたくない!」
間合いを保ち様子を見ていた狼女が叫ぶと、
「俺も交ざるぞ、そして獲物は俺が貰う」
「シュウヤ、わたしの獲物でもあるんだから!」
ノーラが独特の歩法で間合いを詰めながら喋る。
聖剣の両手剣を、下段方向に半円を描くように扱っていた。
ユオの片足を引っ掛けるイメージで狙ったようだが、そのユオは片頬を上げて、愉悦を込めて嗤うような表情を浮かべてから両足の付け根から血を放出する。
彼の穿くブレーの色合いが一気に鮮血色に染まった。
その血は、物質化するように刃物状に変化を遂げながらノーラと古代狼族へ向かう。血の刃物群はシックル刃のように刃が変化。
聖剣をくぐり抜けながら這うようにノーラを襲う。
ユオの<血魔力>を使った技か? 血の攻撃をノーラに喰らわせるわけにはいかない。血なら血、闇杭でも光鎖でもない。
<血道第一・開門>を意識して血を全身から放出。ヘルメなら、きっとこうするはずだ! と考えながら血を展開。
イメージはシンプルなカーテン。皆を守るように血のカーテンが彼女たちを覆う。
「<アラウルの血刃>が蒸発!?」
ユオは狼狽しながら話す。自慢の技が蒸発するのは見たことがなかったらしい。
「え?」
「何だこれは」
ノーラと古代狼族も、俺の血のカーテンを見て驚いていた。刹那、魔脚でユオとの間合いを詰める。
腰を捻り地面に左足が噛み付くような踏み込みから、右手が握る魔槍杖バルドークを前に打ち出す。<刺突>を繰り出した。
眼前で起きた血の蒸発現象に呆然としていた吸血鬼のユオ。
そんな状態だが<刺突>に反応。半身を後方にずらす――だが、魔槍杖バルドークの紅矛がユオの
「ぐあぁ」
魔竜王の牙に抉られたように、ユオの肉と骨が抉る。
骨が削れる音と共に悲鳴を上げたユオは、左に逃げた。そう簡単に再生させるつもりはない――近距離から《
完全に防御スタイルとなって魔法を防ごうとした。が、間に合わない。螺旋状に回転しつつユオへと向かう《
魔法が貫いた体の穴からシャワーのごとく血が噴出。
<血魔力>系の防御タイプの技ではないらしい。しかし、
魔法だろうと、光属性以外の攻撃はほとんど意味がない。
ユオは、痛みを味わっているだけだ、攻撃は続ける。
視線をノーラに向ける。彼女は黙って頷いていた。
手には銀色に煌めく物を持つ。<投擲>の準備はできているようだ。一方、古代狼族の女のほうは、血飛沫状のカーテンを警戒している。その霧にも見える血のカーテンに向けて、自身の銀爪をそうっと動かし、血のカーテンを銀爪で触ろうか触るまいかと迷っているような行動をして、その場から動こうとしなかった。
その間にもユオに向けて魔法攻撃は続けていた。
徐々に強力な魔法の《
「ふふ――」
チャンスを逃さないノーラが、銀糸を投げつけていた。
ユオの胴体に銀糸が衝突。
「グァァァァ、銀、銀蜘蛛――」
銀糸を喰らったユオは今日一番の悲鳴を上げながら体を動かそうとする。余計に銀糸が絡まって皮膚が溶けて、身動きが取れなくなった。相当痛いようだ。皮膚が焦げて爛れて色合いが変化していく。そんな光景をリアルタイムで見ていると、思わず眉間に皺を寄せる。が、敵だ。そして、この状態なら尋問もできる。
子供たちと、ユオを生み出したであろう<筆頭従者>のホフマンの情報を聞き出そうか。
……しかし、追跡が可能な血鎖のスキルもあるからな。
そこまで必須ではないが、ここは
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