エピ013「エピローグ」
一学期最終日、所謂終業式、
相変わらず「相田」は皆の前では猫を被って学園のアイドルを演じ続けている。
相変わらず「早美都」は過剰に俺に親切だ。最近こいつ可愛いなとか思い始めている自分が時々怖い。
そして相変わらず俺は恋愛なんて信じていない。
教室の片づけが一通り片付いて、俺と「早美都」は部室へ向かう
相変わらず「相田」は、順番待ちの呼び出しの列に愛想よく「ごめんなさい」してから部室に顔を出すつもりらしい。
大体、元彼と縁が切れた時点で写真部なんて止めても良かったんじゃないかと思うのだが、どうやらここが気に入ったらしく、律儀に毎日用も無いのに顔を出す。
アカリ:「こんにちは、明日から夏休みね、皆の顔が見れなくなるかと思うと、ちょっとさみしいな。」
「今年度守ってあげたいお姉さんナンバーワン」の「醍醐アカリ先生」が飛び切りの紅茶を入れてくれる。
宗次朗:「所で、先生って、自分でも絵をかいたりするんですか?」
アカリ:「ええ、たまに、気まぐれに描いたりするわよ、」
そう言って、準備室の奥から一枚のキャンバスを持ってくる。
アカリ:「ほら、これ、今描いてる途中の自画像、」
俺は、思いっきり紅茶を噴き出した!
全裸で胡坐をかいている自画像って、一体どういうシチュエーション想定?
早美都は、真っ赤になって、ガン見している?
アカリ:「おかしい? 似てないかな?」
宗次朗:「いや、合ってるかどうかなんて、俺知りませんし!」
博美:「こんちわー」
先輩が到着
博美:「わあ、先生、綺麗。」
アカリ:「ありがとう、今度博美ちゃんも描いてあげようか。」
博美:「私は自画撮りですね、」
博美:「そうだ、夏休みに皆で、人には見せられない恥ずかしい自画撮り祭りとか、やろうか。」
宗次朗:「やりません!」
相田:「あら、私は良いわよ、」
と、「相田美咲」登場
相田:「宗次朗は不参加ね、残念ね、学年一の美少女の裸が見れたかも知れないのにねえ、」
宗次朗:「裸前提かよ、こっちがお断りだ、」
相田:「失礼ね、私の裸は見るに堪えないって言うの? 良いわよ、アンタなんかに見せてあげないから。 ねえ、早美都君、」
早美都:「僕は、宗次朗が来てくれると、嬉しいな。」
「早美都」が、真っ赤になって、、、
宗次朗:「俺が恥ずかしってんだ! てめえら何気に自慢してんじゃねえ!」
相田:「まあまあ、そんなに恥ずかしがらなくったって、どんなみすぼらしくても馬鹿にしたりしないわよ。」
宗次朗:「よーし、其処まで言うからには、本当に脱ぐんだろうな、全部だぞ! 俺だって男なんだからな、何が起こっても文句言うなよ!」
ミタイナ感じで、俺の高校生活最初の夏休みが、始まろうとしていた。
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