第11話それだけじゃない

「この撮影者、お前かよ・・・」


と、僕はうなだれた。


そう、写っていた中年の男性は佐々木だった。

すべての原因はお前か・・・。

と僕は思った。


===

「え?何か問題があった?」

佐々木が僕に聞く。僕の発言を聞いて質問をしてきた。


「あるよ」

僕は素っ気なく答える。ないわけがない。そして僕がしゃべるより早く高崎くんが動いた。


「はい、今回のご相談は、相田きらりさんが、ストーカーに襲われた事件なり、その動機の解明のための調査になります」

警察官の高崎くんはそう佐々木に説明した。さすがに慣れているな、と僕は思った。彼女は冷静に事実を告げた。


「ストーカーに襲われた?」

佐々木は驚いた様子で聞き返し、きらりちゃんの方を向いた。その視線の先の彼女、きらりちゃんは恥ずかしそうに俯いている。


「はい、襲われたとは言っても、軽微なもので、手を掴まれた、という程度のもので大事には至らなかったのですが・・・」

高崎くんは続けてそう説明した。


「そうなの相田くん?」

佐々木は高崎くんの話を聞いて、視線を動かし、きらりちゃんに聞いた。


「はい、そうなんです。なぜ襲われたのかわからなくて、警察の方に相談させていただいたんです」

ゆっくりと視線をあげ、佐々木の方を見ながら、きらりちゃんは答えた。


「それが、回り回って佐鳥のところに行ってたのか・・・それはそれは」

佐々木はそう行って笑った。大きく回り回って、同じ大学の研究室にしかも昔からの友人の僕のところに回ってきたからだ。


「それはそれはじゃないぞ、佐々木。この写真に写っている、きらりちゃんの瞳を見て、そこに写っている佐々木を彼氏だと思い込み、襲いかかったと言うのが我々の推論だ」

僕は佐々木に説明した。この年の差で彼氏だと思うのは無理がありそうだが、僕はそう説明した。


「瞳!それを拡大してみたのか!確かに・・・顔ならわかるか・・・」

佐々木は驚く。佐々木は自分のスマホを取り出し、適当に写っている人の顔を拡大している。その時大きく揺れるものを僕は見つけた。


「それだけじゃないということが今わかった」

僕が続ける。そう、ずっと僕は思っていたのだ。顔が写っているぐらいでそこまでの行動をするだろうか?と。その原因がわかるのではないかと、ここにやってきたのだ。


「え?」

佐々木が驚く。


「先生・・・私もわかりました!」

高崎くんもそう言った。そしてその視線の先には顔を赤くしているきらりちゃんの姿、そして彼女の持つ携帯に付いているストラップ。彼女もそれを見逃さなかった。


「うん、さすがだね」

僕は頷く。流石の洞察力だった。伊達に警察官をやっている訳ではないと言うことがよくわかる。そして僕は一呼吸して、質問した。


「なんで君たちは、同じストラップをしているのかな?」

僕は佐々木ときらりちゃんに問いかけた。

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