常夜ノ国ノ天照

モロクっち

第壱話

壱ノ壱



 もう疲れた。疲れ果てた。こんな世界など、ぐちゃぐちゃに潰れて消えてなくなってしまえばいいのに。

 眠りに落ちる前、彼女はそんなことを考えていた。

 火野坂ひのさかあきらが、普段考えもしないことだった。彼女らしくもない考えは、真っ暗な眠りに落ちてもくすぶり続けていた。だからきっと、異様な夢をみてしまったのだろう。

 暁の夢の中にあらわれたのは、細長く背の高い、謎めいた円柱ピラーだった。トーテムポール、あるいはアイヌの木彫りの彫刻のようであった。必要最低限の彫り込みのよって象られているものは、恐らく狐。円柱は右半分が黒く、左半分は白く塗られていた。細長い狐の像は、暗闇の中、じっと暁を見下ろしていた。

 ……そんな夢だった。

 電車がするどい警笛を鳴らし、暁ははっと目を覚ます。直感的に寝過ごしたことを悟る。普段はあまり電車で寝ることもないのに、今日は……気が滅入っていたせいで、疲れていたからなのかもしれない。

 今、この電車はどこを走っているのか。それが知りたくて、暁は行き先表示を探した。自分の他に、乗客は誰もいない。何かがおかしい、何もかもがおかしい。こんな古い電車に乗っただろうか。

 車窓の向こうは真っ暗で、ガラスには暁の姿がくっきりと映り込んでいる。

 長い黒髪。凛とした美しさを持つ整った顔。しかしその左目は、黒く大きな眼帯の下。火野坂暁は、わけあって隻眼だった。

 18歳になったばかりの女子高生である。制服の赤いチェックのスカートが短めなのは、少しでも動きやすい格好でいたいから。すらりと長い足を誇示したいわけではない。なんのかわいげもない黒いリュックには教科書とノートが、ちょっと汚れた赤いボストンバッグには剣道着が入っている。

 外はあまりにも暗すぎた。暁が部活を終えて学校を出たのは午後5時すぎ。まったく駆使していないスマートフォンを出して時刻を確認する。ぞくっとした。午後6時だ、完全に寝過ごした。帰りの電車で一時間も眠りこけるなど初めての経験だ。

 しかし、今は9月。まだまだ明るい時間のはず。しかも高校から自宅の最寄り駅まで、一度も地下は通過しない。

 この電車は、いったい、どこを走っているのだろう?

 また暁の胸の奥に、ぞくりと寒気が差し込まれる。

 

 たまたま目に飛び込んできた広告の、

 ひらがなと漢字をばらばらにしてから適当に組み合わせたような文字は、すべて、読めそうで読めないのだ。中国語でもなければハングルでもない。ましてや英語でもない。日本語に似ているのにさっぱり読めない文字は、見ているだけで不安を誘う。

 電車は呆然と立ち尽くす暁だけを乗せていた。

 つり革は揺れている。

 かたんことんと、レールを走る音だけはありふれている。

 やがて、電車は止まった。今まで聞いたことがないほど大きく甲高いブレーキ音が耳をつんざく。

「あんた、切符は」

 暁は勢いよく振り返った。いつの間にかすぐそばに車掌らしき男がいる。かなり背が高く――なんと、狐面をかぶっていた。左半分が白、右半分が黒の、見覚えのある色使いと意匠。そう……、ついさっき夢の中でみた狐の像にそっくりだ。

 暁が唖然としていると、車掌は白手袋をはめた左手を差し伸べてきた。暁はSuica定期券を出す。しかし車掌はそれを受け取ろうともせず、首を傾げた。

「なんだい、それは」

 まるで感情がこもっていない声色だった。

「まあ、あんたがのものを何も持ってないのは知ってたがね。最近、はそんな切符になったのか。ふうん。ずいぶん無粋になったもんだな」

 車掌は右手でドアを指す。右手にはめているのは黒手袋だった。

 ドアが少し軋みながら開いた。

「終点だ。運賃はいいから、とっとと降りな」

「あの」

「降りな」

「ここはなんていう駅なんですか」

「降りな」

 車掌が怒っているのかどうかもわからない。狐面は表情を覆い隠し、声色はずっと変わらなかった。暁はまさに狐につままれた気分だった。そして、追い出されるようにして電車を降りた。

 駅のホームはひとつしかない。

 外は真っ暗闇。虫がそこらじゅうで鳴いている。木の街灯がひとつ突っ立っていて、オレンジ色の白熱電球がホームを照らしている。

 外から見た電車は、まるで昭和のもののように古びていた。車体は焦げ茶で、ところどころが錆びている。

 もちろん、暁が下校のために乗り込んだ電車ではない。……そのはずだ。乗り換えをしたおぼえはない。

 暁が呆然と見上げる中、電車はゆっくりと走り出した。ホームには他に人影もない。

 暁はひとりぼっちで、名も知らぬ駅に取り残された。

「なんなの、いったい」

 暁はつぶやく。

「どこなのよ、ここは」

 駅のホームを端から端まで歩いたが、駅名は見当たらなかった。時刻表もない。ずっと遠くで踏切が鳴っていたが、やがてそれも聞こえなくなった。

 暁は、クラスで一時期話題になった『きさらぎ駅』の都市伝説を思い出した。ここがまさか、そのきさらぎ駅なのでは。今さら心臓が早鐘を打ち始める。スマートフォンを取り出してロックを解除した。圏外だ。

 もともと暁はネットもゲームもSNSもほとんど利用しないので、スマートフォンは普段からさほど重要なものではなかったが、これで本当に鉄の塊になってしまった。

 ホームには屋根も壁もない。田舎の無人駅のようだ。しかし、ホームの後ろにはごちゃごちゃと大小さまざまな看板が立っている。どれも錆びつき、色褪せ、傾いているものも少なくない。

 そしてやはり、字はまったく読めなかった。見ていると、背中をぞくぞく寒気が走る。

 まずい。

 どうか。

 これも夢のつづきでありますように。

 暁は逃げるようにしてホームから下りた。



 ホームの外は草がぼうぼうと生い茂っている。木造の待合所があった。中は真っ暗だ。時刻表があるかもしれないと入ってみようとしたところで、視界がふっとさらに暗くなった。ホームにあった、たったひとつの明かりが消えたのだ。

 ざあざあと風が吹く。

 草の向こうに、橙と赤の光が見えた。かなり遠いが、町の明かりに見える。

 暁は、常に用心深く生きてきたつもりだった。ただでさえ常人よりも視界が狭いし、目をなくしたいきさつを思い出せば、慎重にもなる。ホラー映画を観るといつもイライラした。主人公たちはいつだって、そっちに行くなと思う方向に突っ込んでいく。

 あの光のもとに行くべきではない。それはわかりきっている。

 でも、屋根も明かりもない駅で、いつ来るのかもわからない電車を待つよりは、公衆電話や人を探したほうがいいはずだ。おまけにひどく空腹と来ている。コンビニがあればいいのだが。

 暁は仕方なく、明かりを目指して歩き始めた。

 空には星が散らばっている。満月があたりをおぼろげに照らしている。

 暁は足を止めた。

 ざざささささささささささささ――。

 揺れているのは、たくさんの、赤い……赤いススキ。

 こんなススキは見たことがない。黒い野原に、血しぶきがかかっているかのようだ。暁はごくりと生唾を呑んだ。自分は今、とんでもないところにいる。もしかしたらここは……地獄か何かなのかもしれない。

 のどが渇いた。さっきからずっと腹も鳴っている。暁は暇さえあれば身体を動かす体育会系だった。そのためかひどく燃費が悪いのだ。同年代の女子の誰よりもよく食べる。

 何か食べたい。腹が減っては戦はできない。電車に乗る前に、何か買っておくべきだった。……が、暁は、電車に乗る直前、自分がひどく落ち込んでいたことを思い出した。いつもならパンや肉まんのひとつやふたつ買ってから帰るのに、今日はコンビニに寄らなかったのだ。

 何かにつまずいた。

 前につんのめったが、なんとか体勢を立て直す。

「!」

 顔を上げたとき、暁は跳び上がりそうなほど驚いた。

 つまずく直前まで前には誰もいなかったはずなのに、今はいる。

 黒い詰襟を着た、恐らく、少年。顔かたちはわからない。……赤い狐面をかぶっているから。

 暁はその場で身構えた。少年は何気ない足取りで近づいてくる。そして暁の近くで立ち止まった。暁の拳も蹴りも届かない距離を把握しているかのような、絶妙な距離だった。

「よかったらこれあげるよ」

 彼の声は、同年代の――黒い詰襟を着るにふさわしい、高校生くらいの声に聞こえた。狐面の少年は、右手を差し伸べている。その手に持っているのは……りんご飴?

「べつにへんなもの入れてないから。ニシ町に行くんだろ? そこそこ距離あるから、腹減るよ」

「…………」

「りんご飴嫌い?」

「……ここ、どこなの」

「〈常夜トコヨクニ〉。ようこそ、4年ぶりの天照アマテラス

 気がつくと、暁はりんご飴を受け取っていた。呆然と、無意識に、手が伸びてしまったようだ。

 ずざざさささささささささささ――。

 赤いススキが揺れている。風は温かいようで生ぬるい。それなのに、肌がぞくぞく粟立ってくる。

「わたしは……、わたしは、そんな名前じゃ……」

「じゃあなんての?」

「火野坂暁」

「アキラ? アキラ。男みたいな名前だ。まあでも、での名前なんてじゃ意味がなくなるも同然さ。なんたってきみは天照だもの」

 狐面の奥で、少年はくすりと笑った。

「ニシ町はここからまっすぐだよ」

「電話はある?」

「当たり前じゃん。田舎だからってバカにしちゃいけない」

「……ごめん」

「べつに怒ってないし。じゃあ、おれ用事あるからこれで」

「あ……」

 少年は、すっとすれ違った。


 しょきん。


 するどい音。

 奇妙な感覚。

 暁は振り向く。

 少年はいない。

 いないのだ。確かにすれ違ったのに。後ろ姿はどこにもない。まぼろしだったのか。いや、手にはりんご飴が。わけがわからない。

 赤いススキが風にそよぐ中、暁はりんご飴をじっと見つめた。月光を受け、りんご飴はてらてらと光る。それは妖しくも魅力的なかがやきだった。暁の腹がごぐうとものすごい音を立てる。唾も湧いてきた。

 りんご飴はあまり食べたことがない。特においしかったという記憶もないから、きっとさほど好きな味ではないだろう。それなのに……、あまりにも空腹だからだろうか。

 暁はりんご飴に口をつけた。

 かじろうとしたが、異様に固くて歯が立たない。仕方なく飴の部分をひと舐めして、すぐに眉をひそめる。りんご飴とは、こんな味だっただろうか、と。ひと言で言って、へんな味だった。腐っているとか、まずいとかではない。今まで味わったことがない、形容しがたい味だったのだ。

 暁がりんご飴から口を離した瞬間だった。

 町明かりと思しき光がみえる方角から、けたたましいサイレンの音が響いてきたのだ。強風が吹き、赤いススキと暁の髪が激しく揺れる。壊れかけたスピーカーから流れているようなサイレンは、得体の知れない獣の遠吠えのようでもあった。

 そしてそのサイレンに呼応するかのように、男たちのさけび声が上がる。

 うおおおおおおぉぉぉぉおおおおおおおおう!!

 ぅぅぅううおおおおおおおおおおおぉぉぉおおおううう!

 ぅぅぅぉぉおおおおおおおおおおぁあああああああああああああ!

 町明かりが、ばちばちと音を立てて増えていった。

 町が目覚めた、とでも言おうか。そんな光景が遠くにみえる。

「ッ!?」

 呆気に取られて町の方角を見ていた暁は、手元に目を戻してまた驚いた。今度は、ぞっとしたほうの驚きだった。

 りんご飴はどす黒く変色していて、蛆がわいていたのだ。

 反射的に暁は飴を捨てていた。こんなものに口をつけてしまったのか。いや、ついさっきまで、りんご飴は確かに真っ赤だったはず――。

「でアアアッッ!」

「ばあああッ!」

「ぉがああッッ!」

 声だ。

 さけび声が確実に暁に向かって近づいてきている。いずれも男。ススキと雑草をかき分け、踏みにじり、まっしぐらに暁を目指している。

 逃げろと本能に命令されるまでもなく、暁は走り出していた。どこに逃げたらいいか、なぜ逃げるのか、そんなことはわからない。だがここでぼうっとしていたらぜったいにろくなことにならない。

「いだぁ! までごらぁ!」

 斜め後ろの茂みから飛び出してきた男は、何かを振りかぶっていた。

 暁は脳でいちいち判断などしなかった。脊髄反射に近い反応。全力の回し蹴りを男に見舞う。

「あっだぁああ!?」

 男が上げたのは明らかに悲鳴だった。倒れた男を見て、蹴りを入れたのは正解だったと暁は悟る。男のそばに、ばかでかい中華包丁が落ちていた。錆びだらけの。刃こぼれだらけの。

 男がなにものなのかも確かめず、暁は再び走り出していた。

 陸上競技は得意だ。100メートル走の自己ベストは12秒89。マラソンも苦ではない。42,195キロを走り抜いた。

 ――わたしは。

 走る、走る、走る。いくら足が速くても、暁は女子だ。追っ手は男。いずれは追いつかれる。

 ――わたしはこういうときのために。

 後ろは見ない。横の茂みにも気を配る。飛びかかってきたら、即、蹴りだ。

 ――鍛えてきたのよ。

 だが、その疾走は止まった。ずざあっ、と土煙が上がる勢いで、暁は自分にブレーキをかける。

 崖!

 駅に向かって逃げていた。そのはずだ。しかし、駅にはいつまで経っても辿り着かないばかりか、赤いススキが揺れる草原の真っ只中に、崖ができていた。いや、地割れか。深い谷と言っても過言ではない黒い深淵は、底がまったく見えない。

 巨大な地割れの向こうにも、延々と赤いススキの草原が広がっている。地割れはとても飛び越えられるような幅ではなかった。

「いたぁ天照いたぁ!」

 追いつかれた。

 襲いかかってきた男は、頭部がイノシシだった。いや、イノシシのマスクをかぶっていた。泥なのか血なのかわからない汚れにまみれたエプロン姿。振り上げたのは牛刀。どこからどう見てもスプラッター映画の殺人鬼だ。

 暁は裂帛の気合とともに殺人鬼に突進した。

「えっ!?」

 男が硬直した。暁が悲鳴を上げて腰を抜かすとでも思っていたのかもしれない。しかし暁が取った行動はこうだ。イノシシ頭の男に向かって突進し、跳び蹴りを放った。

「おぼ!?」

 つま先は男の喉元に突き刺さった。

「なによその『えっ』は」

 仰向けに倒れた男に向かって、暁は吐き捨てた。

 追っ手はまだいる。奇声を上げて走り寄ってきている。何人いるのかはわからない。ススキの上から、棒や刃物が突き出しているのが見える。

 暁は足下に転がる石をふたつみっつと拾い上げ、足音と得物がやってくる方向に向かって投げた。ソフトボールも砲丸投げもやり投げも円盤投げも、ひととおりやった。

「いっだい!!」

 でしッ、という音とともに悲鳴が上がる。当たったようだ。

 暁は手を休めなかった。持っている石をすべて投げた。悲鳴が聞こえ、人体が倒れる音が聞こえ、一度はグヂャッと少しいやな音がした。石が目にでも当たったのかもしれない。だが今は加減や反省をしている場合ではない。

 さけび声はほうぼうから聞こえてくる。数は減るどころか増えているようだ。

 おまけに、車が近づいてきている。

 車?

 エンジン音だ。

「ばあっ!」

「!」

 石はない。助走をしてから蹴りを放ついとまもなさそうだ。暁の眼前に、目を見開いた男が飛び出してきた。手にはスパナ。服は汚れたツナギ。整備工だろうか。

「うまそうじゃん。おお! うまそうじゃん」

 男は大きなスパナを振り上げた。

 べぎしッという音ともに男が吹っ飛び、暁の視界から消えた。一瞬、男の身体は横にくの字に曲がっていた。車が突っ込んできて、スパナ男を撥ねたのだ。

 車は軽と思われた。それくらい小さい。でも、何度も見たことがあるような気がする。現代的なデザインとはかけ離れた、でもノスタルジックでどこかかわいらしいかたちのクラシックカーだ。濃い緑色で、ボンネットに白いラインが入っていて、ヘッドライトは丸目。

 暁は車に詳しくなかった。父親がかなりの車好きだったが、話はいつも聞き流していた。なんという名前の車だったろう。フーパー……ちがう……クーペ……これもちがう――

「乗れ!!」

 助手席の窓が開いて、運転席の男が叫んだ。

 誰が乗るものか。

 知らない男の車になど。小学生でもあるまいし。

 しかも男は外国人だ。

 だが。

 彼の表情は必死だった。

「はよせえ!!」

「えっ」

 関西弁?

「はよせえやアホ喰われるぞ!!」

 暁は車に駆け寄り、助手席のドアを開け、中に飛び込んだ。

「シートベルト!」

 言われるがまま暁はシートベルトを締める。

「あなたは!?」

「オースティン!」

 男はギアをリバースに入れた。

「ミニ!」

 アクセルを踏んだ。

「クーパーSや!」

 ああそうだ。そんな名前の車だった。暁の父が好きだと言っていた。

 ミニ・クーパー。

 いや待て。それは車の名前だろう。

 暁が突っ込む前に、ミニ・クーパーはものすごい勢いで転回した。

 クラッチ。

 ギアチェンジ。

 アクセル。

 どかっ、と鈍い音。また誰か撥ねたらしい。地面は舗装されていない。馬や船にでも乗っているかのような揺れが続く。

 男たちのさけび声、サイレン、何か金属製のものを叩いている音が遠のいていく。

 暁は車を運転している男を見た。助けてくれたような感じではあるが、まだ油断はできない。いざというときはドアを開けて外に飛び出すという選択肢もある。けっこうなスピードが出ているので怪我はするだろうけれど。

 男は間違いなく外国人に見えた。鼻は高いし、肌は白いし、髪はブロンドの癖毛。車と同じ色のスーツと山高帽を身につけていた。年は……、40歳前後か。もっと若いかもしれない。外国人の外見年齢は、日本人の暁にはわかりにくかった。

「あの」

「んー!?」

「ありがとう……ございます」

「かまへん!」

 やっぱり関西弁だ。

「それで、えっと」

「なんや!?」

「名前は」

「ゆうたやろ? オースティン・ミニ・クーパーS!」

「でもそれ車の名前」

「あーもー説明はあとやッ」

「……あなたを信用してもいいの?」

 クーパーは笑った。前を見たまま、にっと。

「ええんちゃう?」

 その笑みが決定打になった。暁に襲いかかってきた男たちと、この男はちがう。かれらは狂っていて、彼は正気だ。頭がおかしい人間にこの微笑はできない。

 まだ信用しきったわけではないけれど、暁は少し警戒を解いた。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

応援した人

応援すると応援コメントも書けます

ビューワー設定

文字サイズ

背景色

フォント

一部のAndroid端末では
フォント設定が反映されません。

応援の気持ちを届けよう

カクヨムに登録すると作者に思いを届けられます。ぜひ応援してください。

新規ユーザー登録無料