家族。 そのあたたかい単語に惹きつけられる人も多いだろう。 家族が第一。 家族さえいれば良い。 家族のしあわせがすべて。 一方で、まるで牢獄のような「家」はどこにでもある。 到底愛せない己の分身。 自分を蝕む病菌のような身内たち。 どうか消えて欲しい。 しかし、家族の死を願うことは、同時に自分の存在否定にも繋がってしまう。 そんな鬼たちを静かに描いた小説です。
2021年9月4日に更新