どうする
つぎの日朝には果林と誠が家まで迎えに来てくれていた。流石に学校までの道のりは分かるから昨日メールで断ったのに何故か二人とも来ていた。“いつも来てたから”なんて言い訳をしてるけどきっとそれは嘘だ。
晴がすっごくびっくりしていたからだ。
晴は意図を察したのかすぐに合わせてきたがバレバレだった。
それでも来てしまったのは仕方がない。
3人で学校へ向かった。
「晴も一緒に行く?」
って聞いたら顔を真っ赤にして
「いや、いい」
って断ってきたんだもん・・・彼女がいるんだなって凛は直感で感じていた。
晴は誰にでも優しいから男女問わず人気があった。しかも顔もいいとなると女子はほっとかないのだろう。
という事があったので麻は3人で行っていた。
途中凛は知り合い?の人達に声をかけられたが記憶が無いため誰かわからない。
だから軽く挨拶と会釈だけしてそのまま進んだ。傍から見れば感じ悪いってとる人もいるとは思うが、普段もこんな感じだったしく大して怪しまれることは無かった。
そんなこんなで学校にたどり着いたのはよかったのだが・・・・・・
なんせ事情が事情なため先生に説明しに行かないといけなかった。でも凛は人と話す事が怖くなっているためなかなか行けないのだ。
「凛ちゃん。頑張ろ?」
「凛。帰りにはアイスでも食って帰ろうぜ!」
凛は誠と果林に助けられて何とか職員室に入った。先生を呼んで別の部屋で話すことになった。誠と果林はHRが始まるため教室に戻ろうとしたのだが、凛が誠と果林の服を引っ張ってそれを阻止した。
「2人とも居なくなっちゃ嫌だ」
なんて上目遣いで言われたらたまったものじゃない・・・先生も何かを察してくれたのか2人の同伴を許可してくれた。そして今日来た本題を話す時間になってしまった。が、凛はやっぱり話すことが出来なかった。なので代わりに誠が声を発した。
「まず、凛は記憶喪失です。しかしそれはストレスなどによる一時的なものらしいです。金曜日の放課後オレ達が目を離したすきにやられたみたいです。家族との記憶も無いみたいなんです。」
「しかも凛ちゃずっと虐めにあっていたみたいなんです」
そう言った誠と果林に先生は唖然としていた、ら自分のクラスで虐めなんてないと思っていたのに実際は自分が気づかなかっただけで虐めは存在していたのだ。
「わかりました。それではしばらくは鈴原さんは別教室で授業を受けてもらいましょう」
って事が決まったので誠達は教室に今度こそ戻ろうと思っていたのに凛がまた阻止した。
先生も見かねてこれも許可した。
ほんとにこの学校の先生は甘いしちょろいなと思った誠と果林であった。
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