うすうすね・・・
それから凛達は慌てて家に帰った。
弟である晴には心配かけたくなかったのに最悪な形でばらす事になってしまった。
晴に知られてしまえば確実に愛にも伝わる事になるだろう・・・なんせ晴は隠し事が大の苦手だからだ。何かあってもすぐに凛や誠にバレてしまう。そんな単純な晴は隠し事なんて一切無しに愛と付き合っているから・・・ばれる。
家に入ると晴が凛に抱きついてくる。
「凛姉ちゃん心配したんだよ!誠兄ちゃんと果林姉ちゃんのおかげなんだからね!」
晴の言うことは最もだった。というか正しかった。誠達の言う通りにしていたらこんな事にはならなかったのだから・・・。
凛にもそれくらいはわかっていたしかし、迷惑をかけたくないって思っていた自分が居たから言えなかったのだ。でも誠達は最も迷惑をかけてくれと言っていたからこれからはどんどん言うつもりだ。
「ごめんね晴・・・心配かけて。大丈夫だよ誠達にはちゃんと話したから。これから晴にも話したいんだけど聞いてくれる?」
凛の言葉に晴は頷いた。
「あのね、私学校で虐められてたの。そしてそれの原因が誠との仲だった。そしてここからが重要なんだけど、首謀者が涼葉だったの。つまり愛ちゃんのお姉ちゃんになるね」
それを聞いても晴は何も言わなかった。
しばらくの間沈黙が続いてようやく晴が口を開いた。
「他にもまだあるでしょ?」
晴の言葉に凛たちはびっくり!!
「そうね。実は・・・誠と付き合う事にした。そしてそれを皆に公表するつもり」
それを言った途端に晴の顔が歪んだ。
「姉ちゃんだめだよ!そんな事言ったら虐め酷くなるよ!誠兄ちゃんの事好きな子はいっぱいいるんだよ!そんなの言っちゃだめ!」
「突っ込むところそこかよ!でもこれは言うよ。誰に何を言われてもね」
晴は半分呆れていたが・・・
「姉ちゃんが虐められてるのは知ってた。それに愛の姉ちゃんがやってる事も知ってた。だから何とも思ってない。今までそれを隠されてた事にはムカつくけど」
晴の言葉に凛たちは再びびっくりしていた。
「ちょっちょっとまって!なんで晴が知ってるんだよ?」
そうして、一番に正気に戻った誠が晴に聞いた。それは意外な答えだった。
「そんなの愛から聞いたんだよ」
愛というのは晴の彼女で涼葉の妹だった。
誠達でも気付かなかったことがあったのに晴はもちろん晴の彼女が知っていたなんて・・・
「その時愛ちゃんはなんて言ってた?」
「晴のお姉さんには申し訳ない事をしてるってさ・・・・・・」
「そっか・・・大丈夫だよって伝えといてくれる?」
晴は頷いた。それから4人はたわいのない会話を楽しんだ後果林を送るため誠と凛は外に出ていた。そして果林の家に向かって歩いていた。
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