2-4 憧れの人

 何年前の出来事だったか既に曖昧になりつつあるが、まだベイビーリザードを開業して間もない頃だというのは確かな記憶として残っている。あの頃の新宿区三番街は、今よりもずっと活気にあふれていたような気がする。思い出はいつだって美化されてしまうものだとわかっているのだが。しかし当時は確かに、街の何度目かの再開発が行われていて、特に駅前周辺が開発されなおすこともあって人の出入りはいつも以上に激しかった。工事現場と言えば大抵騒音がつきものだが、技術が進んだこともあって防音ネットの性能が上がったり、あるいは工事で使用する建機やドリル等の騒音防止対策も念入りに行われており、思ったほどの騒音ではなかった。それでも工事現場で作業している人々の怒号や、忙しく行き交うリニアトラックやフロートダンプカーの偽のエンジン音はけたたましく鳴り響いていた。


 そんな喧噪とは全く無縁な、新宿区再開発の計画から意図的に外されている区域があった。三番街の中でも半ばスラム化した区域で、貧困層の人々が主体となって住んでいる地域である。ここはいわば一種の隔離場所としての役割を果たしていた。また、非合法な仕事を営む人々がギルド的な寄り合い所帯を持っており、さらにはヤクザの事務所までもが居を構えていた。ここを再開発するとなると、貧困層の人々や厄介者を野に放つのと同じ意味であり、行政的には積極的に開発を行う理由などなかった。わざわざ臭いものに蓋をしたのに、再び蓋を開く事もあるまいということだ。

 そして新宿区三番街のスラムの中に、さらに雑居ビルが立ち並ぶ地域がある。たいていのビルは築年数がかなり経過して老朽化著しいが、そんな中に比較的新しいビルが一軒だけあった。一階の入り口部分には小さくてカラフルなトカゲの看板だけが掛けられている。トカゲの胴体には『ベイビーリザード』という名前だけが刻まれていた。それ以外には装飾も何もない、極めて殺風景なビルだ。ビルは穏やかな春の陽光に照らされている。既に太陽は高く上がり、位置的にまもなく正午になろうという時間帯だ。

 

 山賀椎香は、遺伝美容整形外科ベイビーリザードの地下一階待合室のソファの背もたれにだらしなく寄りかかっていた。

 

 格好もまただらしない。白衣を脱いでソファに掛け、淡いピンクのシャツとタイトスカートだけになり、待合室TVから垂れ流されているバラエティ番組を眺めている。目の焦点はTVに合っておらず、実は虚空を見つめている。また着ているシャツを腕まくりしており、両腕に刻まれた螺旋をモチーフにした入れ墨がちらりと見える。腕には爬虫類特有の鱗があり、彼女もまたキメラ人なのだという事がわかる。こんな風にだらけられるのも、患者が全く来ないせいなのだが。

 開業して一か月、来た患者は両手で数えられるほどでしかない。しかも一人は入れ墨の店と間違えて訪れており、終始山賀をタトゥーアーティストだと思い込んで施術を頼み込んでいた。確かに警察のガサいれ時のカモフラージュの為に入れ墨用の道具は置いてあるのだが。山賀は慣れないながらも入れ墨を入れ、患者も喜んでいたので結果オーライではある。

 ふと、診察室に立てかけているレトロな振り子時計が正午を告げる鐘を鳴らす。今日も午前中の患者数は無し。既に口座の資金も半分を切っている。この調子ではいつまで診療を続けられるかわかったものではない。

 

「やれやれ、まさかここまで患者が来ないとはな……」


 一人でぼやいても聞いているものも無し。確かに免許も無い闇医者では、普通のクリニックよりも客は来ないだろうと考えてはいたが、まさかここまで客入りが無いのは予想を超えていた。もちろんただ手をこまねいていたわけではなく、アウトローな人々が読む雑誌や、同性愛者向けの雑誌に広告を打ったり、この地域を縄張りとしているヤクザの事務所に挨拶回りに行ったりといろいろと手段は講じたのだが、結果はご覧の通りである。悪あがきでも何とかして患者を呼び込む手段を講じなければ。といっても、朝からずっと考えていてもまるで名案は思い付かないまま昼まで無為に過ごしてしまったのであった。


「とりあえず、昼だし飯でも食いに行くか」


 昼食を取るために山賀は地上に上がり、いきつけのやまみね食堂に足を向けたのだった。





「はー、やっぱやまみね食堂の定食は安くて美味しいねぇ」


 昼食をたらふく食べた後、山賀は自分のクリニックに戻るついでの腹ごなしに、少し遠回りに路地裏を歩き回っていた。ようやく病院の前に戻ると、一階の受付に一人の中学生と思しき子が佇んでいた。背丈はおそらく平均的な中学生女子程度の身長、体型もすらりとやせ形で引き締まっている。髪は黒髪でショートボブみたいな髪型。どこかの学校の制服を着ているが、新宿周辺では見かけない制服だ。他の街から来ているのだろうか。


「何?ウチのクリニックに興味あるの?」


 山賀が声をかけると、中学生らしき子はびくっと驚いて彼女をまじまじと見つめていた。まさかこの人が院長?とでも言いたげな視線で山賀の頭から足元までを見つめている。山賀はふんと鼻を鳴らし、まあそう見えないだろうけどさ、と独り言をこぼした。まだ年齢も若く、半そでのシャツから見え隠れする腕には入れ墨も入っており、何よりも女性の闇医者だ。珍しいのと不安なのは仕方あるまい。切れ長の瞳で、山賀はその中学生を見下ろす。


「中学生のうちから美容整形しようなんて随分と気合が入ってるね。でもそんな若いうちから手術なんておすすめできないからやめときな……って言いたい所だけどさ、今回は特別サービス。話くらいは聞いてあげるから診察室まで一緒に来な」


 どうせ患者もいないし今日はもう来ないだろう。なら少しくらいは暇つぶしを兼ねてこの子の悩みくらいは聞いてやってもいいか、と軽い気持ちで山賀は院内へとその子を迎えた。

 狭苦しいエレベーターを、その子と一緒に降りていく。うつむき加減に、口を堅く結んだまま何も言わないが、瞳には何かの強い意志を感じる。そこまで思いつめるような何かがあるのだろうかと山賀はぼんやりとその子を見つめていた。

 診察室に入り、蛍光灯のスイッチを入れる山賀。しばらく患者の出入りがなかったのと山賀が掃除をさぼっていたせいで、診察室のテーブルはうっすらとホコリを被っている。


「あちゃ、ちょーっと待っててね」


 見られたくないものを慌てて片づける学生のように、掃除を手早く済ませる山賀。一通り片付いた後に、改めてその子に丸椅子に座る事をすすめる。自分も診察用の背もたれのついた椅子に座りつつ、電子カルテを起動する。カルテを見ながら、山賀は質問を始める。


「じゃあ、君の名前から聞こうか」

「……」


 その子は口を堅く結んだまま喋らない。どうも名前を聞かれることには抵抗があるようだ。しかし山賀は怒らず、諭すような口調で言う。


「別に偽名でもいいんだよ?ウチみたいな所利用する患者なんて、大抵事情抱えて本当の事言える奴少ないからね」

「……」

「ただ、自分の体の事と、どういう事をしてほしいか、要望は嘘を言わずに正直に伝えてほしいな。じゃないと、こっちも準備のしようがないし、後から苦情言われてもお互い困るからね」


 言われてもしばらくは無言で山賀を見つめていたが、やがてゆっくりと口を開き、名前を告げた。


「白鳥……白鳥悠、です」

「しらとりゆう、ね。はい了解」


 カチャカチャとキーボードをタイプする山賀。続けて次の質問をする。


「で、君の要望は何?ウチは闇医者だから相手が未成年だろうが老人だろうが、誰であろうとも要望にはできるだけ応えるつもりだけど、私個人としてはさっき言った通り、未成年にはあんまり無茶な手術はしたくない。体の成長もあるからね」

「……無茶でもしなきゃ届かないんです」

「……どういうことかな?」


 悠と名乗った中学生の不可解な一言をいまいち飲み込めない山賀。


「私は綺麗に、可愛くなりたいんです。それには今からじゃないと間に合わないんです。大人になってからでは、遅いんです」

「今でも十分可愛いと思うけどな」

「……このままでは私が目指してる、綺麗にも可愛くにもなれませんから」


 言って、制服の右ポケットから何かを取り出してテーブルに乗せる。見れば鳥の羽のようだ。


「ふむ、ハクチョウの羽だね。これを背中に移植したいってこと?」

「それもありますが、もう一つ」

 

 続けて制服の左ポケットから、今度は写真を取り出して山賀に見せる悠。写真には制服を着た女性の姿が撮影されていた。新宿区の中でトップクラスに位置する進学校の制服である。


「ふーん……随分と綺麗な子じゃない」


 口ではそう言ってるが、随分とつまらなそうな顔をして写真をひらひらとさせている山賀。


「私はこの人みたいに可愛く、綺麗になりたいんです……。どうしても、なりたいんです」


 膝に置いた拳を握りしめて、山賀をじっと見据えて悠はきっぱりと言った。山賀はしばらく悠の瞳をずっと見つめ返していた。病院の入り口にいたときの、おどおどした態度はまるでない。瞳の中には固い決意が秘められているのが見える。

 およそ一分程度だろうか、視線をぶつけあった後に山賀は椅子をくるりと回し、電子カルテにカタカタと今までの聞き取った情報を無言で打ち込んでいく。表情は固く、額にはしわが寄っている。一通り情報を入力したのち、改めて悠の方に向き直って問いかける。


「確認だけど、君はこの子みたいに可愛く綺麗になりたいんだよね?この子そのものになりたいという事ではないんだよね?」


 言われてハッと、電撃が脳天に落ちたような表情をする悠。そしてぶつぶつと口の中で言葉を紡ぎ、考えをまとめようとしている。


「……ねえ?どっちなの?」

「あ、すいません。できれば写真の人に極力似せる方向で行きたいのですが……」


 悠の言葉に対して腕組みをして、首をかしげてあからさまに難色を示す山賀。

 

「そこまでしてこの人に近づきたい理由でもあるの?私の主観で言わせてもらうけど、そこまでの価値があるようには見えないけどね」


 山賀の言葉に対して、明らかに悠の表情が変わった。嫌な所を触れられたと言わんばかりにあからさまに不機嫌な表情になっている。


「貴方はただ、私の要望に応えて手術を行ってくれればいいんです。価値がわからないなら黙っててください。……それに、見たところ私以外患者いないみたいですね。お金にも困ってるんじゃないですか?いいんですかね、私を逃すようなことがあっても」


 悠の言葉に、今度は山賀が額にしわを寄せて睨み付ける。


「君にそんな事を心配されるいわれはないね。私が納得しない限り君がここで手術を受けられる事はないってことわかってるの?今すぐにでも手術したいんだろう?

君の詳しい要望はまだ聞いていないが、他の病院で請け負ってくれるところがあればいいがね」


 売り言葉に買い言葉を浴びせる形となり、お互いの空気が険悪になる。しばらくの間、沈黙が空間を支配する。再びのにらみ合いが続き、視線が空中でぶつかり合って火花を散らしているかのようにも見える。

 フッとため息をつき、椅子の方向を悠から診察室のパソコンデスクに回転させて、電子カルテに何かを入力する山賀。重苦しい雰囲気は地を這うように足元を漂っている。悠が喉から絞りだすように、か細い声を出す。


「……お金ならあります」


 その一言に、山賀はついに怒りを露わにした。


「私をバカにしてるのか君は。親に内緒にしてここに来てるんだろう。中学生如きの懐具合なんざたかが知れてる。君に手術の代金が払えるのか?ウチがどういう病院なのか知って来ているんだろう。一切保険は利かないし、普通の美容整形外科よりも割り増しで金を取るぞ。わかってるんだろうな」


 相手がまだ未成年だから抑え気味だが、厳しく冷徹な声で悠に言葉をぶつける山賀。対して悠はその勢いに怯みながらも、懐から財布を取り出した。中学生には不釣り合いな、ブランドものの長い財布だ。それを見て山賀は目を丸くし、どうしてこんなものを中学生如きが持っているのかと驚愕した。


「今日の手持ちはこれしかありませんが……手付金として受け取ってもらえれば。それと、親はいません。私が幼い頃に両親は死にました……今は、とある人に拾ってもらってますけども」


 財布を開き、テーブルにすっと現金を置く悠。厚みにしておよそ一センチくらいはあるだろうか。財布と現金を見て、にわかに山賀も態度を変える、いや変えざるを得なかった。何故これほどのお金を持っているかはさておき、手術費用を捻出するだけの財力を持っていると見込めるなら話は別だ。


「ふぅん、本当に持ってたのか……。じゃあ、改めて聞くけど、この写真の子に、できるだけ近づきたいんだね?本当に、それで後悔とかしないんだな?」

「後悔なんかしません。するものですか。何があろうとも」

「……覚悟の程は良くわかった。ひとまず、今日は体の診察だけさせてもらおうかな。上着、脱いで下着姿になって」


 山賀の言葉に、びくりと体を震わせた悠。おずおずとためらいがちに、上着を脱いで荷物置き用のプラスチックのかごに置く。続けて白いブラウスのボタンにも手を掛けるが、第二ボタンに手を掛けたところで動きが止まる。


「……どうした?早く脱いでもらわんと診察できないんだが」

「は、はい。……いま脱ぎます……」


 第二ボタンに手をかけて、その次のボタンも、また次のボタンも外していく。ブラウスの前がはだける。恥ずかしそうに顔を真っ赤にして、肌は少しばかり汗ばんでいるようにも見えた。ブラウスもかごに入れて、腕で胸元を隠している。


「おいおい、恥ずかしがるような雰囲気でもないだろうに……?」


 悠の下着姿を見て、山賀は息を呑んだ。体中に、何らかの赤い痕が残っている事に。上半身を蛇のように這いまわる痕が残されていた。また着用していた下着も、中学生には不釣り合いなほど派手なものだった。それはまるで娼婦が着用するような黒い色の下着。ところどころがレースで透ける仕様になっていてあからさまに劣情を催すようなデザインだ。これをなぜ着用させているのか。誰が?


「スカートも、脱がないとだめですか……?」


 縮こまって胸を両腕で隠しながら、かすかな声で山賀に尋ねる悠。


「あ、いや、今日は上だけで良いよ、うん、うん」


 さすがの山賀もそれを見てはつい慌ててしまった。失礼ながら地味目でおとなしそうな中学生がこんなものを着ているとはつゆほども思ってなかった。想定外というやつだ。

 山賀は聴診器で心音、呼吸を聞き取り異常がないことを確認。


「じゃあ、背中向けて」

「はい」


 丸椅子をくるりと回転させ、背中を露わにする。すると肩甲骨のあたりから灰色の羽が生えているのが見えた。しかしハクチョウの羽ではない。


「これはカモ類の羽ね。立派な羽じゃないの」

「私はこんな羽、要らない。灰色で汚くてくすんだ羽なら生えてない方がマシです」

「そんなに卑下しない。自分に価値がないなんて思いこまないで」

「先生に私の何が……、いえ、すいません」

「これから先長い付き合いになるんだから徐々にお互いわかっていけばいい、そんだけでしょ」


 背中の羽はふわふわで触り心地が良く、灰色ではあるものの艶もあって良く手入れがなされている。そんな事を言いながらもやはり自分の体の身だしなみはちゃんとしていたのだ。

 一通りの診察を終えて、山賀は電子カルテに診察の結果とこれからの予定を打ち込む。悠は診察を終えたらもう急いで服を着こんでいた。上半身の下着姿とはいえ、あのような痕と派手な下着を晒すのはさぞかし恥ずかしい事であっただろう。もう制服姿に戻っている。


「じゃあ、また来週の何曜日でもいいから来てね。これからの手術の予定や準備とか、手術の後のいろいろな処置も話し合いたいから。ああ、でも水曜の午後と日曜は休診だからそれ以外でよろしく」

「わかりました」

「じゃあ、また来週来ます。……先生」


 診察室を出ようとしている悠。しかしドアの手前で止まり、山賀へと振り返る。

 

「ん、どうした?」

「これから、よろしくお願いします」


 深々と頭を下げ、地味な見た目の中学生は病院を出て帰路へとついた。山賀は黙々と今後の予定と施術内容の吟味、およびこれから必要になるであろう資材の発注を行っていた。しばらくキーを打っていくうちに、ふと、山賀はタイピングを止め、背もたれに寄りかかって目頭を押さえた後、両手を頭の後ろで組んで天井を見上げた。


「やっぱりあの痕、どう考えても虐待か何かだよなぁ……」


 先ほど診察した白鳥悠の上半身に遺された痕を見て、山賀はもやもやとした思いを抱えていた。どこまで踏み込めばいいのか。虐待だと通報したとしてそいつが捕まるのか。捕まったとして悠はどうなる。良くて親戚の間中をたらいまわしで、悪ければ施設に送られるだろう。何か手がかりになる物を調べる?それこそ馬鹿げている。自分はただの遺伝美容形成外科の医者であり、患者の悩みごとを解決するのが仕事だ。それ以外に何ができるというのか?


「その前に、自分の事をなんとかしないといけないんだけどね」


 人を助けるにはそれなりの力が必要である。自分の事もままならないというのに人におせっかいを焼く暇も手間も金もない。目の前の患者が何かしらの事情を抱えていても何もできない。せいぜい、自分のやれる職務の範囲での仕事を務めるだけだ。もどかしいが、今の山賀はむしろ人に助けを請わねばならない状況だ。

 ……いろいろと考え込んでいるうちに、診察の終了を告げるチャイムが鳴り響いた。結局、今日の患者は一人だけだった。山賀は病院の電源を落とし、鍵を閉めてため息をつきながら外へ出た。


「とにかく、あの子は逃さないようにしないとなぁ~。唯一の患者だし、お金持ってるし。今日もらったお金だけでも当面の家賃は凌げるしな……」


 何はともあれ患者は患者である。今後患者を更に呼び込む手立てと、白鳥悠の事をぼんやりと考えながら山賀は自宅へと帰っていった。


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2-4:憧れの人 END





 

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