第108話 気づいて
猫はごはんが欲しい時や構って欲しい時に、わたしのところへやってくる。
しかしウチの食欲魔神はごはんの要求が多い。その場合ごはんの時間は決められているため、無視しなければならない。わたしが無視するからか、最近のウチの子(猫)は変わった方法でわたしの気を引こうとする。それは、わたしの腕にそっと自分の鼻を寄せるのだ。完全にわたしの腕に届くようにではなく、わたしの腕に生えている毛に鼻を寄せる。これが、意外とくすぐったいのだ。猫がそっとわたしの腕に鼻を寄せると、わたしは本を読んでいても、テレビを見ていても、思わず振り返ってしまう。そしてわたしを可愛らしい顔で見上げるのだ。猫はどうやってこうした方法を覚えるのか、不思議で仕方がない。
猫はわたしの腕の毛を、自分のひげのように考えているのかもしれない。
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