第82話 野良猫

 わたしの住んでいるところには野良猫がいる。

 ある夜、縄張り争いか、発情期なのかはわからないが、猫の声がした

「ミャオーン」

「フギャーッ」

「シャーッ」


 三匹位いるようだ。

 ウチの子(猫)がつられて鳴き出さないかとハラハラ見ていると、猫は喉を鳴らしてわたしにすり寄ってきた。ごはんが欲しいらしい。

 野良猫が外で大声で鳴いているのに気にならないのだろうか。窓から外を見るとか、ないのか?ウチの子はわたしの膝に乗りごろごろと喉を鳴らす。猫は外の様子など我関せずといった感じだ。おそらくウチの子はわたしを仲間だと思っているようだから、自分は猫というカテゴリーには入っていないと思っているみたいだ。

 ウチの子が自分を猫だと気づくのはいつだろう。

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