第55話 血液検査の朝

 今日は血液検査のため、猫を病院へ連れていく。血液検査をするためには朝ごはんを抜かなければいけない。

 朝猫はいつも通りわたしを起こす。ごはんの時間だからだ。しかしごはんはあげられない。

 わたしはなるべく猫から視線を逸らす。でも猫はわたしにすり寄ってくる。そして床に座っているわたしの膝にちょこんと座り、わたしの手に自分の手を絡めてくる。

 うぅ、猫からの圧力が凄い。

 しかし負ける訳にはいかない。

 わたしは早く病院の開く時間にならないかと思うばかりだ。

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