第25話 おっぱいは男のロマン

 ソラが、俺のベッドで眠っている。

 おっぱい揉んでもいいってことは……

 おっぱいを見ることもOKだよね?

 おっぱいが見たい。

 おっぱおは、男のロマン。


「あの……

 おっぱい見てもいいですか?」


 ソラは、返事をしない。

 眠っているようだ。

 俺は、そっとソラのパジャマに手を当てる。

 ソラは抵抗しない。

 なぜなら眠っているから……

 だけど、俺はそれ以上ソラに触れることは出来なかった。

 なぜか、俺の胸がザワザワする。

 これ以上のことをすると、何かを失う。

 そんな気がした。

 俺は小さくため息をつくとソラから手を離した。


「見ないのですか?」


 ソラが、ゆっくりと目を開ける。


「起きていたのか?」


「はい」


「そっか……」


「私を犯そうと思えば犯せましたよね?」


「さぁ……」


「私って魅力無いですか?」


「そんなことないけれど……」


「じゃ……どうして?」


「なんて言うんだろう。

 ダメな気がするから」


「何がダメなんですか?」


 ソラが、ゆっくりと俺の手を握りしめる。


「やっぱりセックスは、好きな人同士がするものだよ」


「そうですか?」


「ソラは違うの?」


「私たちは、好きな人じゃなくてもさせられていました」


「させられる?」


「簡単に言うとレイプですね。

 無理やりセックスを強要されていました。

 オークにレイプされかかったじゃないですか?

 あんなのが普通です。

 流石に『子供を産め』とかは、言われなかったですが……

 ヴィンの部下になった私たちが愚かでした」


「そういえばロングヘアーの人とは仲が良かったの?」


「カイですか?

 あれは、私の姉です」


「え?」


 俺の頭の中が真っ白になる。


「似てなかったですか?」


「似てたけど……

 ごめん」


「どうして謝るのですか?」


「玉藻さんが……仲間がそのお姉さんを殺してしまったから……」


「あ、カイは死んでませんよ?」


「へ?」


「あれは、パフォーマンスです。

 死んだように見せかけて逃げたんです。

 で、私は逃げ遅れてヴィンに捕まりオークの餌食になりかけていたところをご主人様に助けられたんです」


「そっか……」


「はい、カイ……

 今頃どうしているかなー」


 ソラは、そう言って天井を見つめる。


「無事だといいね」


「はい」


 ソラは小さくうなずいた。

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