閑話 佐奈田のマル秘メモ 〜リル・フエン 編2〜

 続きから。

 リルちゃんの胸の大きさはプロフィールにあるようにFカップ。Fカップだったらその辺に割と居るような気がするけれど、リルちゃんの場合、体が引き締まっている上で痩せ細ってるから胸の大きさがかなり際立つ(形も良いし)。

 うちのクラスにF以上の子は(驚くべきこと)に数人居るけれど、その数人よりも際立っている。

 だからよく美花ちゃんに揉まれる対象になっている。でもリルちゃん自身はまんざらでもなさそう。

 

 そしてさらに、どうやら二ヶ月に1~2だけバストが上がってるようで、そのうちGまで行きそうなのだ。羨ましさを通り越して重そうだと思った。

  

 ……さて、ここで気になるのが火野との間に肉体関係があるかどうかだ。キスはすでに私自身が目撃済み。

 いくら絵に描いたような正義の味方である火野とはいえ、可愛くて、胸が大きくて、でも華奢で、自分のことを心底慕ってくれているリルちゃんに手を出さずにいられるだろうか。いや、いられるはずがない。


 ってなわけで私は少しリルちゃんに探りを入れてみた。火野は口が硬いし。

 結論を述べると、私の情報収集の経験上だとリルちゃんと火野は9割の確率で肉体関係があるという結果に。

 リルちゃんってば案外聞きやすかった。


 ふむ、となるとうちの学校の美少女ランキングトップ3まで全員が性経験有りということになる。

 うちの学校の風紀は大丈夫なんだろうか。


 あと、リルちゃんの学校での活躍について。

 リルちゃんの頭の良さについてはもう詳しく書く必要はないだろう。私の父から聞いた話だと、どうやらIQ180弱らしい。これは私の知り合いのうちでIQの高さが2位になる(トップはあゆちゃんの弟君)。

 頭の良さより恐ろしいのが、教えることのうまさ。なんとあゆちゃん、美花ちゃん、火野の3人を学年トップまで上げてしまった。

 その3人とも特にリルちゃんに教えてもらったとかは別段言ってなかったが、どう考えても彼女に教わったからそんな突拍子もない成績が取れたのだと思われる。

 

 事実、私も彼女に勉強の秘訣を聞いてみた。

 そしたらなんと、苦手科目がスラスラと理解できるようになったじゃありませんか! 

 聞いたのは一番最近のテストの結果が出てからだから順位はわからないけれど、きっとこの調子だと学年で50位以内には入ってると思う。

 そしたらお父さんにカメラ買ってもらおうと思う。


 話が逸れてしまったが、とにかく教えるのがうまい。勉強のコツを抑えているというか、盲点を突いてるというか。

 これなら本人が勉強できるのもわかるし、仲が良く、授業を聞くだけで学年の半分をキープしてたあゆちゃんと、10位以内に何回も入ったことがある美花ちゃん、そして毎日一緒にいる火野が学年一位が取れてしまうのも納得。

 

 さらに運動能力もすごい。体が細く肌の色も白いため(さらにおっぱいが大きいから動きにくそう)、一見すると体育館の隅っこで見学してるタイプに思えるけれど、とんでもない。

 足の速さはうちの学校の陸上部エース(全国大会に出場し前回3位)の次あたり。それ以外の競技でもことごとく運動部エースより一歩下がったくらいのパフォーマンスを見せる。

 バレー部の部長に聞けば、入部してくれれば即スタメン入りなのだそうだ。リルちゃんもおそらく火野と同じようななんらかの特異体質だと思われる。

 結局火野と同じ柔道部に入っちゃったけど。マネージャー兼部員みたいな感じで活動しているらしい。おかげで、柔道部はこの学校の美少女トップ3人ともがよく集まる唯一の部活になっており、非常に男共から羨ましがられている。


 特異体質といえば、リルちゃんの嗅覚。

 どうやら普通の人の数倍強いのだとか。嗅ぎ分けとかもできなくないが基本的に臭いのはダメで、今一番嫌いな食べ物は納豆らしい。本人曰く死ぬほど嫌い。

 納豆を食べたあとなら火野ともキスしたくないらしい。

 さらにドリアンやくさやの話をしただけで白い顔が血を抜かれたみたいにさらに白くなる。

 そのくせ火野のシャツを嗅いだりだとか本人から直接嗅いだりだとかしてるみたい。私は嗅いだことないから火野の汗の臭いは知らないけれど、リルちゃんにとっては最高なんだとか。

 好きな人の匂いも相性的に好きになるとよく言うしなんら不思議ではない。


 あと書くべきことは……そう、実は小金持ちだったりする。最近IQが高い人の間で流行のとある株取引システム。

 これを使ってかなり荒稼ぎしているらしい。ただ、火野本人にはあまりそのことは言ってないらしく、私にこのことを教えてくれた時も、火野には言わないでほしいと言われた。私も口は硬いから大丈夫。


 

 んー、このくらいかな。

 ここまでくるとリルちゃん、本当に人間が怪しくなってくる。異世界人なんじゃないかしらん。

 ま、現実的に考えてありえないけれど。

 

 暗い過去があるのに、みんなの前では明るく振舞っており、火野にべったりの良い子だから、これからも仲良くやっていこうとおもう。

 

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る