第305話 周回終了 (翔)

 俺は昔……6年前だったか。ゲームをやりまくっている有夢に、こんな事を訊いた事がある。



「なあ、お前…なんでそんなに同じ場所を周回してんだ? 確かにレアドロップとかもあるが…さっき見た限りじゃ、全クリに必要な分はもう揃ってるみたいだし……。レベルなんてもう、裏ボス倒せんだろ」



 この質問に、有夢はこう答えた。

 すごく楽しそうな表情をしながら。



「俺はここで最大レベルまで上げるつもりなんだよ。…裏ボスも瞬殺できるって…なんか楽しくならないかな? それにやり方さえ見つければドンドンレベルが上がっていく…これがワクワクするんだよ」



 その時は全くわからなかった。

 結局、有夢はそのダンジョンを1000回以上出入りし、何千匹もの魔物を倒していた。

 その、楽しさと粘り強さの元が…俺には全く理解できなかった。


 だが、今ならわかる。

 わかるが…けどやっぱり、お前には敵いそうにはねーよ。



____

__

_




「御主人、転生回数が14回になったよ!」



 俺とリルは休んでいた。

 このダンジョンを見つけてから3日目の夜、あとはステータスの管理だけをして寝るというところだった。



「わふ…わふぅ…レベル…あげたね…」

「ああ。そうだな」



 ダンジョンを繰り返した回数は140回以上。

 ゲームならこのくらい…いけるのかもしれないが、いかんせん、現実だ。きつかった。 

 それに帰ったら、売れば、数代先まで一生働かなくて良いくらいの量のアイテムもある。



「リル…明日…もうお終いにしよう。朝起きたらダンジョンの真のボスを倒してよ」

「うん…そうだね」



 俺とリルはだいたい5回目の転生が終わったくらいから、ステータスを転生コマンドを押す以外で開いていない。

 いちいち管理するのが面倒になったからな。

 だが…今はしようと思う。


 俺はSSランクのスキルを8つ作成し、リルは3つ。

 合成には割と知恵を絞ったな…。

 それも結構楽しかったけど、だんだんとSKPも魔核も使い切れないくらいに増えていくんだよなぁ…。


 俺とリルはステータス画面を開いた。



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-ステータス-


name:ショー・ヒノ


Level : 1 [14]


EXP:0


HP :20110/20110 (10000+100)

MP :41210/41210 (18000 +5200)


A(攻撃力):133205 (125000+8000)

C(器用度):46105 (45000+1100)

D(防御力):11105 (11000+100)

W(魔法力):132205 (125000 +7200)

S(素早さ):125405 (125000+400)


STP:855000



-スキル-


SK1)


[SS:巨炎神剣ムースペル 究極召喚術]Lv MAX

[SS:灼炎化神覇気]Lv MAX

[SS:炎神究極魔術 インフェルメス]Lv MAX

[SS:創造神炎術 ウェルカーナリア]Lv MAX

[SS:闇炎夢幻秘術 ~不知火~ ]Lv MAX

[SS:光炎輝明秘術 ~陽気炎~ ]Lv MAX

[SS:炎神剣術奥義演武]Lv MAX

[SS:ファイナル・サン]Lv MAX

[A(X):光術・極]Lv MAX

[A(X):闇術・極]Lv MAX

[A(X):火術・極]Lv MAX

[A(X):水術・極]Lv MAX

[A(X):氷術・極]Lv MAX

[A(X):風術・極]Lv MAX

[A(X):土術・極]Lv MAX

[A(X):岩術・極]Lv MAX

[A(X):砂術・極]Lv MAX

[A(X):鉄術・極]Lv MAX

[A(X):雷術・極]Lv MAX

[A(X):念術・極]Lv MAX

[A(X):癒術・極]Lv MAX

[A(X):解異常術・極]Lv MAX

[A(X):状異常術・極]Lv MAX

[A(X):強化術・極]Lv MAX

[A(X):弱化術・極]Lv MAX


SK2)


[剣神奥義★★★★★]Lv MAX

[体撃の豪★★★]Lv MAX

[槍の豪★★★]Lv MAX

[弓の豪★★★]Lv MAX

[採取王★★★★]Lv MAX

[鑑定王★★★★]Lv MAX

[創作王★★★★]Lv MAX

[魔物の博皇★★★★]Lv MAX

[真・料理★★★]Lv MAX

[最大能力強化★★★★]Lv MAX

[究極潜水★★★★]Lv MAX

[大探知★★★]Lv MAX  

[大隠密★★★]Lv MAX

[炎神★★★★★]Lv MAX


SKP:1059000


称号: [ノーレッジ][異世界からの招来者][炎の帝王]

   [炎操者][神速成長][モンスタージェノサイダー]

   [神人][亜種キラー][頂点×14]

   [SSランクスキル保持者]


印: -


--------------------------------------------

--------------------------------------------


-ステータス-


name:リル・フエン


Level : 1 [14]


EXP:0


HP :4310/4310 (2100+100)

MP :12806/12806 (5700+1400)


A(攻撃力):44857 (38600+6250)

C(器用度):7305 (6500+800)

D(防御力):1305 (1200+100)

W(魔法力):2503 (1000+1500)

S(素早さ):40507 (39100+1400)


STP:171000



-スキル-


SK1)


[SS:魔闇地這斧ヨルムンガンド 究極召喚術]Lv MAX

[SS:炎嵐龍神の叩斬撃]Lv MAX

[SS:嵐影の飛翔神覇気]Lv MAX

[S:瞬の不視化]Lv MAX

[A(X):光術・極]Lv MAX

[A(X):闇術・極]Lv MAX

[A(X):火術・極]Lv MAX

[A(X):水術・極]Lv MAX

[A(X):風術・極]Lv MAX

[A(X):土術・極]Lv MAX

[A(X):雷術・極]Lv MAX

[A(X):氷術・極]Lv MAX

[A(X):木術・極]Lv MAX

[A(X):岩術・極]Lv MAX

[A(X):砂術・極]Lv MAX

[A(X):鉄術・極]Lv MAX

[A(X):念術・極]Lv MAX

[A(X):幻術・極]Lv MAX

[A(X):癒術・極]Lv MAX

[A(X):強化術・極]Lv MAX

[A(X):弱化術・極]Lv MAX

[A(X):状異常術・極]Lv MAX

[A(X):解異常術・極]Lv MAX


SK2)


[剣の豪★★★]Lv MAX

[槍の豪★★★]Lv MAX

[弓の豪★★★]Lv MAX

[体撃の豪★★★]Lv MAX

[斧神奥義★★★★★]Lv MAX

[創造王★★★★]Lv MAX

[鑑定王★★★★]Lv MAX

[採取王★★★★]Lv MAX

[最大能力強化★★★★]Lv MAX

[真・料理★★★]Lv MAX

[大探知★★★]Lv MAX

[大隠密★★★]Lv MAX

[大透視★★★★]Lv MAX


SKP:211000



称号:[被虐者][耐え忍ぶ者][異物喰らい][神速成長][神人]

   [モンスタージェノサイダー][亜種キラー][頂点×14]

   [SSランクスキル保持者]

印: -


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 もう何も言うまい。 

 確かなことは、強くなったことだ。

 SKPも、遭難しているという状況にいる現在では振らなくていいだろう。

 STPだけだな。



「リル、STPだけ振ってもう寝よう」

「うんっ!」



 と、言っても…割り振り方はほぼ決まっているようなもので、俺は85万5000あるうち、27万ずつ攻撃と魔力と素早さ……いや、20万ずつ攻撃と魔力に割り振り、40万を素早さに割り振ろう。

 そして残り5万5000のうち、4万5000を器用に、5000をMPに、5000をHPに割り振った。


 リルは17万1000のうち、5万ずつ攻撃と素早さに。

 1万1000をMP。2万5000を器用と魔力に、5000を防御とHPに割り振った。

 魔力は斧の召喚術に必要らしいし、魔法も基本なら全部覚えたからな。リルは。

 


「よし、じゃあ寝よう」

「ふわぁ…うん、そうだね…」



 俺とリルは隣同士で寝た。

 正直、まだ慣れねーけど…リルが楽しそうだからいいか、別にな。



____

___

__



 翌朝、俺とリルは起きる。

 


「朝飯食ったら…ボス倒すぞ」

「うん!」



 朝食に極旨スープを食べ、準備をする。

 と言っても、後片付け以外に無いのだが。



「じゃあ、鍵箱を取ってくるからな…! リル、別の部屋で待機しててくれ」

「わふ!」



 俺は中央の広場の床を溶かし、中に入り込んだ。

 おおよそ140回以上入ったんだよな、ここ。

 それももう終わりだ。


 俺は幾度となく見たオレンジ色の球体に、ちょっと考えた上で…ウォーターボールを撃つことにした。

 そういう感じで力量を操作しないと、伝説級にならず、鍵箱が貰えないからな。


 

【ミッションをクリアしました。〔達成度・伝説級〕宝箱が出現します】



 よし、ちゃんと鍵箱が手に入ったぞ。

 俺はあの大扉の前まで行く。

 すでにリルは待機していた。



「わふ! 頑張ろう御主人!」

「頑張んなくてもなんとかなる気がするが…」

「まあ、確かに」



 俺は鍵箱を大扉に向かって突き出した。

 それに反応したのか、全ての部屋をクリアし、開いていた扉は再び閉まる。


 そしてその扉の真ん中にある石が点灯し……先程とは違う魔力を放ちながら、再び開いた。


 俺とリルは、特に躊躇することなく、中へ入っていく_____。



#######


------------------------------------------


-ステータス-


name:ショー・ヒノ


Level : 1 [14]


EXP:0


HP :30110/30110 (15000+100)

MP :41210/51210 (23000 +5200)


A(攻撃力):333205 (325000+8000)

C(器用度):91105 (90000+1100)

D(防御力):11105 (11000+100)

W(魔法力):332205 (325000 +7200)

S(素早さ):525405 (525000+400)


------------------------------------------

------------------------------------------


-ステータス-


name:リル・フエン


Level : 1 [14]


EXP:0


HP :14310/14310 (7100+100)

MP :34806/34806 (16700+1400)


A(攻撃力):94857 (88600+6250)

C(器用度):32305 (31500+800)

D(防御力):1305 (1200+100)

W(魔法力):27503 (26000+1500)

S(素早さ):90507 (89100+1400)


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比較対象として、有夢の最後に表示したステータスです↓


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-ステータス-


name: アリム ・ナリウェイ


Level : 180 [ 181 ]


EXP:3222000


HP : 967000/967000 (480000)

MP : 1010000/1010000 (500000+3000)


A(攻撃力): 494900 (490000+1400)

C(器用度): 493500 (488400+1600)

D(防御力): 483500 (480000)

W(魔法力): 493500 (490000+1000)

S(素早さ): 523500 (520000)


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