第237話 カルアちゃんの訪問 3日目 前編

 相変わらず腕がしびれた状態で、俺は起きた。

 昨日は足がむくむんじゃないかってくらい二人を膝枕したからね……むくんでないよね? 大丈夫かな。


 俺は起きてすぐに、自分の足を少し見てみたけど特に変わったところはなかった。



「ふぁぁ…おはよう」

「……おはようございます!」



 俺が自分の身体の具合をみている間に二人は起きた。

 さて、今日は何をしようかな。


 俺達は朝ご飯を食べながら、今日の予定を話す。



「さて、今日は何をする?」

「そうね…。何かしたいことある? カルアちゃん」

「むぅ…そうですね。温泉の奥にある…えーっと、何でしたっけ」

「ウォータースライダーかな?」

「そうそう、それです! それで遊んでみたいですね」



 そっか、ウォータースライダーか。そういえばミカとしか入ったことないんだよね、温水ウォータースライダー。

 水着つけなきゃいけないし…。カルアちゃんにはどんなのがいいんだろうか。



「じゃあウォータースライダーにしようか」

「そうね。私とアリムの分の水着はあるから……カルアちゃんの分を用意しないと」

「水着…ですか? あの海に潜る時に着ける、下着みたいな半ズボンや胸当てですよね? 私、着けたことないです」

「大丈夫、そんなに着けるの難しいものじゃないから」



 そう、アナズムは水着はそんなにメジャーじゃない。いわゆる海女さんや漁師さんが着けるみたいな感じ。

 まあ、そりゃそうだよね……海って陸より強い魔物がわんさか居るから、海で遊ぶっていう感覚はわかんないと思う。

 そういう俺とミカも、日本に居た頃には海には片手で数える程しか遊びに行ったことがないんだけどね。



「よし! じゃあカルアちゃんの水着を今から____」



 俺がそう言った時、頭にメッセージが流れ込んできた。

 ミカとカルアちゃんにも、反応を見る限り来たようだ。



【ヤッホー! アリムちゃん、ミカちゃん、カルア姫様っ!】

【あっ…あの、アリムちゃん、私達もお家に遊びに行きたいのですが、よろしいでしょうか?】



 仕事から戻ってきたリロさんとミュリさんだ。

 まさか、18歳のこの人達が約13歳である俺達と共に遊びたいと言い出すとは思わなかった。

 ……あの二人にとって俺は妹みたいなものだったりするのかな?



「……らしいけど、どうする? もしかしたら、泊めることになるかもよ?」

「問題ないよ、いいんじゃないかな」

「私もそう思います!」



 二人も良いって言ってるし、この輪の中に入れてあげようじゃないか。



【良いですよ】

【やった! 実は今、アリムちゃんのお屋敷の前に居るんだけど…】



 廊下に出て窓を覗くと、確かに、敷地内に入るための門の前に、ピンク色の髪の毛と水色の髪の毛が居る。



【そうですか、ではそのままお入り下さい】

【あ、ありがとうございますっ!】



 俺達3人は玄関まで2人を迎えにいった。

 俺は玄関のドアを開ける。



「おじゃましまーす!」

「お、おじゃまします」



 そう言いながら、何も特に大きな荷物を持ってない2人が、入ってきた。



「わぁ…すごい! これがアリムちゃんとミカちゃんのお屋敷かぁ…」

「…外見もさることながら、中はお城みたいですね」

 


 リロさんとミュリさんはそう、口々にマイホームの感想を言った。



「ふふふ、良いでしょう?」

「うん…すごいよ、アリムちゃん!」



 そう言いながらリロさんは俺の頭を撫でた。



「リロお姉様、ミュリお姉様、今から皆んなでウォータースライダーなるものをしようとしていたのですが…ご一緒にどうですか?」

「うぉーたースライダ? なんですか、それは?」

「水が流れてる、長くて大きな滑り台なんです」



 ミカのその説明に、2人は興味を持ったようだ。



「なにそれ! やってみたい!」

「わ、私も興味があります!」



 なるほどなるほど、これはもう2人分の水着を用意する必要がありそうだな。



「ですが、ウォータースライダーをするには水着が必要なんです」

「水着…? あの、海でお仕事してる人達の着る、胸当てと小さい布だけのやつですよね?」

「それ以外にも種類はありますけど…確かに、そうですよ」

「でも私達、水着なんて持ってないよ? アリムちゃん」

「それはボクが用意しますよ。とりあえず、ボク達の部屋まで行きましょう」 



 俺達はリロさんとミュリさんを加え、俺とミカのスイートルーム……じゃなくて、部屋に戻った。

 2人は案の定、バラのことに突っ込んだが、それはまた、ミカがローズやカルアちゃんと同じように説明した。


 部屋の内装についてもなにか感想を言っていた。


 2人が部屋の感想等を良い終わり、それに満足したであろう頃合いを見て、そして俺は水着 を作ることにした。

 


「じゃあ、水着を作りますからね! それ」



 俺はダークマターで水着を作り、それぞれリロさんとミュリさんと、カルアちゃんに渡した。

 しかし、なぜだかミュリさんは悲しそうな顔をしている。



「アリムちゃん……私、胸が無いんですよ……」


 

 それは、マジックアイテムで、つけた人の身体に合うようにできているからミュリさんのような貧____いや、ペチャ____いや、控えめ……そう、控えめの人と、リロさんのように豊満な人でも、みんな一律同じサイズのもので大丈夫なのさ。

 ちなみに初期設定はCカップくらいに合わせてます。

 ミカとカルアちゃんがちょうど良いくらいじゃ無いかな。

 そう思いながら、ミカを見てから、リロさんを見てみた。リロさんが着けた途端に、水着は大きくなった。



「大丈夫です! それはそれぞれのサイズに合わせてくれます。そういうエンチャント付きです」

「はぁ…そう…ですか」



 そう言ってミュリさんは俺の渡した水着を試着した。

 初期より1.5回りくらい小さくなった。


 

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