第302話 決戦 13
「……え?」
思わずボタンを押す手を止めてしまう。
爆発音といって真っ先に思い浮かんだこと。
それを確認する為にモニタを確認する。
「何で……?」
カズマの口から疑問の言葉が零れ落ちるが、それはある意味予想通りであった。
模造ジャスティス。
徒党を組んで対応していた彼ら。
その内の一機が――破壊されていた。
連携をミスした?
相手の攻撃が予想外の方向から来た?
あるいはイレギュラーが起こった?
あまりにも崩れるのが早すぎる。
何か変化点が無い限り、あの状況から破壊される所までつながらない。
そして。
その答えは無情にもすぐに分かった。
ドゴン、ドゴン、ドゴン――と。
次々に模造ジャスティスが獣型ジャスティスの手によって破壊されていった。
あっという間に他の機体まで被害が及んだのだ。
にも関わらず――モニタ上に映し出された景色は微動だにしていなかった。
立て直す為、または逃げる為――絶対に現場の模造ジャスティスは多少の動きを見せるだろう。現状も続々と破壊されているのだ。
しかしながら動かない。
全く動かない。
……動かない?
「まさか!?」
よぎった考えにカズマは目を見開き、操縦桿をガチャガチャと前後に動かした。
だが――
「動けない……っ!?」
突然のことだった。
何の前触れもなく、カーヴァンクルで戦闘を行っていたジャスティスが全て、操作不能となった。
唯一、緑色に染まった特殊なジャスティス――獣型を除いて。
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