外伝 戦場 07
あっという間の出来事だった。
まず襲いかかってきたうち、先行した一機を頭から剣で一閃。
次に左右から二機が同時に剣で攻撃を仕掛けてくる。
しかしそれは正確には同時ではなく「ほぼ同時」であった為、若干後れを取っていた左側の方に向かって敢えて前進行為をする。その行動によって右方から仕掛けていたジャスティスの攻撃を空振りさせる。更には意表を付かれて急ブレーキを掛けた左方のジャスティスの首を、その勢いのままあっさりと左手でもぎ取る。
続けて右方のジャスティスに対して右手で持っていた剣を薙ぐように横払いをし、上下を真っ二つにさせる。
瞬く間に三機を倒され大いに狼狽と恐怖を感じたのであろう、残った二機は剣での近接戦ではなく、遠距離からの銃撃に攻撃方法を切り替えていた。
だが対象の一機は左手で先程もぎ取ったジャスティスの頭部を盾にして銃弾を弾いていた。連射もできないこと、剣よりも殺傷能力が明らかに低い様子が見え、まったくダメージを与えている様子はない。
――が。
受け側に回っていた一機のジャスティスは突然、左手に持って盾にしていた頭部を、銃撃している一機に投げつけた。
投げつけられた方もそうだが、投げつけられなかった方も怯んだ様子を見せる。
――そこを見逃さなかった。
頭部を投げつけていない方に一機のジャスティスは進路を向けると、銃を持っていた腕を下から吹き飛ばす様に斬り飛ばす。
直後、吹き飛ばした勢いでバランスを崩したジャスティスを、残る頭部を投げつけられたジャスティスの方に押し出す。
頭部を投げつけられて焦っていたジャスティスは更に動揺を見せ、思わず押し出されたジャスティスを受け抱えてしまう。
重なった二機のジャスティス。
次の瞬間、そのジャスティス二機は剣で串刺しになっていた。
こうして計五機のジャスティスは数的優位であったにも関わらず、瞬く間に一機のジャスティスの手で破壊されることとなった。
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