実験室編31
マ-ニャはみんなの協力を得てデッドサイレントを成功させ
ハイデルの魔力を枯渇させることに何とか成功した
しかし、もちろんこれで終わりではなかった…
場面は変わってハイデルへ
ハイデルはパチリと目を開けた
自分に一体何がおこっているのか理解できずにいた
そして自分の身体を再確認する
「生…き…て…る…のか?」
ハイデルはデッドサイレントくらい自分は死んだと思っていた
しかし生きてるのを不思議に思いながらも立ち上がる
そしてワタルたちやミネア、マ-ニャの事を思いだし
まずマ-ニャをジロリと睨むと
ワタルたちはマ-ニャ、ミネアのそばにいた
ミネアは何とか意識を取り戻していたが
マ-ニャは倒れたままだった
死んでるのか生きてるのかさすがにそこまではハイデルも分からない
そして自分の身体に違和感を感じながらも
生きていることによってマ-ニャの攻撃が
失敗したのだと悟った
そして甲高い声で高らかに笑う
「ははははは…残念でしたねえ」
「本当の最後の切り札もこれで失敗ときましたか」
「せっかくのチャンスでしたのにねえ…くくく」
「ですが…!」
「私はこの通り生きています…はぁ…はぁ」
ハイデルも激しく消耗し息がきれる
「しかしぃ?」
「本当に死んだと思いましたよ…」
「それにここまで私をコケにしたおバカさんたちは
あなた方が初めてですよ」
「ははは」
「…………」
「……」
「いだがっだじゃねえがぁぢぐじょおお゛お゛お゛お゛----!!!」
「このボクが死ぬかと思ったんだぞぉおおお゛お゛--!!」
ハイデルは激昂していた
あらんかぎりの声で叫ぶ
「お前らこのまま素直に死ねると思うなよぉおおお---!!!」
「ありとあらゆる拷問でいじめ抜いてやる…」
「命の灯が消えるその日までねえ…」
「精神が壊れるのが先か…!」
「肉体が死ぬのが先か…!…ひひひひっ…!」
そして手をポン叩きハイデルは思い出したように言った
「あぁ-あぁ-それと…」
「この小城に来てるお前たちの仲間は全員引っ捕らえるのは確定」
「それにもちろんアジトや村に残ってる一族もろとも捕まえますよ」
「私をここまでコケにしたからには
死をもって償ってもらいます」
「連帯責任です」
それからワナワナと震えだした
「分かったか虫けらどもぉお゛お゛お゛お゛----!!!」
ハイデルの怒声が鳴り響く
しかしワタルたちはニヤリと笑う
ハイデルはワタルたちが何故笑うのか理解できなかった
呆気に取られているとワタルは言った
「死罪はお前だ」
「なに!?」
「失敗だって?」
「い-や成功さ」
するとハイデルは卑下するように笑いながら言った
「はははは…何を悪あがきを言っているのですか」
「もしかしてこれから拷問される恐怖で
頭がおかしくなってしまいましたか?」
「それに…今のあなた方に何ができますか?」
「ワタル…あなた達の連携と
あの巨大な魔力には一番驚かされましたが
今は虫の息」
「肝心のマ-ニャのミネアの魔力がカラなのに
私が分からないとでもお思いですか?」
「まさかとは思いますがワタルたちの攻撃…」
「あれがまた通用するとでも思ってるんじゃないでしょうね?」
「遊んであげていたのが分かりませんでしたか?」
「しかし残念でしたね…」
「さっさと私の魔法で動けないようにしてから
まず苦痛の悲鳴を聞かせてもらって…」
「ふふふふ」
ワタルは笑う
「何がおかしんです?」
「戦いで頭までおかしくなってしまいましたか?」
「いや…人のことは分かっても
自分に起きてることは分からないだなって」
「なに!?」
何か身体に違和感を感じないか?」
「そういえば身体が少し重いような…」
「それだけか?」
さらにワタルは質問するように言った
ハイデルはワタルの言ってることが理解できない
「何をまた訳の分からないことを…」
「もう結構です!!」
「さっさと始めちゃいましょうか」
「それより自分たちのこれからのことを心配していなさい」
「はははははっ…!」
ハイデルは大きく目を見開く
人指し指をを俺たちに向け
ニヤリと笑い魔法を唱えた
「ネオダ-クファイラ!」
「…」
シ-ンと静まり返っていた
ハイデルは一体何が自分におこっているのか分からない
そしてもう1度魔法を唱える
「ネオダ-クファイラ!!」
「……」
再び静寂となる
「一体…何がおこってるんですか…?」
「こんなこと今まで一度だって…」
そして覚悟を決めたようにもう一度魔法を唱える
「ネオ…ダ-クファイラ!!!」
「………」
「こんな事があるわけがないこんな事があるわけがない…」
「ダ-クファイラ!」
「ダ-クサンダラ!」
「ダ-クブリザラ!」
「なぜ…!?」
ハイデルが驚愕の表情を浮かべる
そして何か察したようにワタルを睨む
「ワタルが笑う理由はこれか!?」
「一体何をしたんです!?」
ワタルはしばし無言だった
自分で考えろということらしい
ハイデルは頭をフル回転させる
「なぜ魔法が出ないんだ…」
「一体なぜ…?」
「確かに私は消耗していますが
ワタルたちを処分するくらいの魔力は十分残っているはず…」
するとデッドサイレントの映像が頭に浮かぶ
そしてある事にハッとなる
「まさか…!?」
ハイデルは気づいたようだった
「さっきの巨大な魔法が…」
ワタルはニヤリと笑う
「そう…さっきのマ-ニャたちの魔法は
マ-ニャたちとお前の魔力を相殺する魔法だ!!」
「マ-ニャたちの魔力はゼロ…」
「つまり…」
ハイデルに嫌な予感がはしる
「ああ…お前の魔力はゼロだ!!」
「!?」
ハイデルはあまりの出来事に固まってしまう
ハイデルに時間を与えるほど俺は甘くない
すかさず俺は指示を出す
「ツバサ!」
「バ-ジェット!」
「うん!」
「おう!」
俺たち3人はハイデルと対峙した
「さぁ…決戦といこうか」
俺たちの最後の戦いが始まった
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