実験室編12
魔族は復活しようとしていた
魔族が復活する前に攻撃できれば良かったのだが
それも遅かった
魔族はまた復活してしまった
幾度かの戦いが交錯する…
そして、二人は意を決したように必死の形相で攻撃した
「はぁあああ-!!」
「おぉおおお-!!」
その魔族も何か二人に危機迫るのを感じたのだろうか?
今までにはない大きな構えをみせた
そして、その魔族は珍しく声を張り上げる
「暗黒の邪骨閃!」
暗黒のとても巨大な邪悪な一閃が
二人を飲み込もうとしていた…
その時…!
二人は一斉に魔法を唱える
「白の覇道!」
「黒の覇道!」
それはさっき唱えた覇道よりも何倍も強かったものの
その覇道は邪骨閃を防ぎきれるものではなかった
蛇骨閃がその覇道を逆に押し返しバーバラやフローラル様を逆に飲み込まんとしていた
魔族はニヤっと笑った
しかし二人は諦めていなかった
「今だ…!!」
二人はそう叫んだ
二人は横に並び大きく構える
「交龍の覇道!!!」
その覇道は白と黒に分かれ
綺麗に回転しながら
合わさって
まさに龍の如くその魔族に迫る…!
そして、その力は激しくぶつかりあう
「いっけえええええ----!!!」
バ-バラとフロ-ラル様は叫んだ
二人は魔族が油断するのを待っていたのだった
それに大きな一撃を放ち身動きできない…その瞬間を!
「ぐおおおお---!!!!」
そして、その覇道は見事その魔族を貫いた
フロ-ラル様は考えていた
魔族が復活するのは肉体が残っているから…
復活を阻止するにはそれ以上の消滅せしめる力で
倒す以外方法はないということに…
そして、その巨大すぎる力ゆえ
復活が追い付かずその魔族は消滅しようとしていた
しかし消滅する瞬間…!
その魔族は不気味な一言を言った
「…マ…ダ…ア…オ…ウ…」
ニヤリと笑いそして消えていった
「う…そ…で…しょ…」
「う…そ…だ…ろ…」
二人は固まってしまった
そもそもあの魔族は何者だったんだろう…
自分で名を名乗ることもなかった
本当にドクターベルケルの直属の部下なのだろうか?
それに最後のまた会おうとは?
さまざまな疑問が頭を駆け巡りながらも
まずようやく三人の戦いが終わったことを喜んだ
「や…っ…た…な…」
「ええ…」
だが最後にあの魔族が残した言葉に二人はゾクりとした
二人はもう満身創痍だった
しかし次の瞬間…!
フロ-ラル様は固まった
「ごふっ!」
バ-バラが大量の血を口から吐いた
もうとっくに限界は越えていたのだ
「バ-バラ!」
フロ-ラル様は叫んだ
そしてバ-バラは言った
「わ…た…し…も…」
「こ…れ…ま…」
「………」
そう言ってバ-バラは突然倒れた
バ-バラは物凄い勢いで地上に落下していく
「バ-バラ!!」
フロ-ラル様はそう叫びバ-バラの頭を抱き抱えた
しかしフロ-ラル様にももう力は残っていなかった
自分も限界のようだった
飛ぶ力すらなかったのだ
物凄い勢いでフロ-ラル様も抱きしめたバ-バラと共に落下していく…
フロ-ラル様は泣いていた
そして涙を流しながらこう言った
「おねがい…」
「バ-バラ…死なないで…!」
「あ゛なだは…命の灯火が消えるごの瞬間まで…戦ってくれた!」
「いのぢをがげて…戦い抜いてぐれだ…!」
「あ゛なだはぜめてる…」
「自分のごどを…!」
「でも…もうい゛い゛じゃない?」
「あなたはもう十分に苦しんだ…」
「1人で苦しみ抜いた…」
「あなたは一体どれだけの苦しみを抱えて…
背負って…今まで生きてきたの…」
「うっ…うっ…あっあああ゛あ゛…」
そして言った
「私のことなんかどうなってもいい…!」
「神様…本当にいるならバ-バラを助けてください…」
そう言い残すとフロ-ラル様は
優しくバ-バラを抱きしめながら気を失った
そして地上へ落下していった
神様…もしいるのなら
バ-バラをどうか助けてあげて下さい…
それは俺からの…いえ作者からの願いです
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます