ポルノスナッフ ―殺人と少女の観察記録―

作者 神話project

50

18人が評価しました

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★★★ Excellent!!!

――

「スナッフ・ビデオの撮影クルーである主人公の下に、ある日一人の少女が預けられた。”プリシラ”という名のその少女は、嘘か本当か、彼らの『仕事』を手伝うために連れてこられたのだという──」

ああ、こんな作品が読めるのを待っていました。

思い浮かぶのはまるで「セブン」のような銀残しの世界!
強い陰影で硬質な世界観を抉り出し、彩度の低い映像は人の感情もショッキングなスナッフシーンも、何もかもをフラットに見せてしまいます。

あらすじから受ける派手でショッキングな印象とは裏腹に、非常に静的な作風であり、二人の日々を淡々と描くドライさも魅力の一つ。

と、大変推したい作品ではあるのですが・・・・・・。

作者さんの近況ノートを拝見したところ、カクヨムでの連載を終了してしまうとのこと・・・・・・あぁ・・・・・・。

大変残念です。
連載再開を切に希望しております。

希望しております!

★★★ Excellent!!!

――

殺人ビデオを題材にした作品と聞くと、敬遠してしまう人も多いだろう。
だが、あらすじだけ見て、この物語を読むことを諦めてしまうのはあまりにも勿体無い。

怖いもの見たさで、ひとたび読み始めれば狂気とエログロとコメディーとが、リアリティーの上に存在する唯一無二の世界へと引きずり込まれてしまうのだ。

こういったエンターテイメント小説は、一般書籍では、まずお目にかかれない。
ウェブ小説だからこその残虐エンターテイメントを作り上げた作者の俠気には、ただただ感銘を受けるばかりである。

最後に、一言。
「プリシアちゃん、マジ天使」







★★★ Excellent!!!

――

 まずタイトルが巧妙である。
 本来の語義的には〈スナッフポルノ〉なのだが、敢えて語句を順逆にした結果……新たな造語として、まるで印象が変わってくるのだ。扇情感を提示しつつ、その響きはキャッチーですらある。
 なんというか「ヘヴィメタル」→「メタルへヴィ」みたいな。
 
 そして一人称による語り口が実に“クレヴァー”なのである。
 これ見よがしにひけらかす“衒学”ではなく、ちょっとした表現の端々や台詞にチラと垣間見えるウィットとユーモア。その洒脱な筆致に揺るぎがない。
 さながら海外翻訳物めいた抑圧の利いた文章で、残虐な殺人や畜生行為の数々が、調理/洗濯/清掃といった日常業務と同じトーンで淡々と綴られていく。

 諦観にも似た主人公の心理と“ひと癖ある”どころじゃない不穏な〈仲間〉たちとの関係――距離感。それらがもたらす緊張で、とにかく序盤はメンタルが張りつめる思いだった。

 しかし。
 やがて読み進めていくうち、ついには少女とじゃれ合うハーレムラノベ的にコミカルな様相すら呈してくるのである。
 しかも、それら真逆な要素が決して乖離しているのではなく、ストーリー上の重要性に基づいて、いずれも根底で有機的に結合している。
 さっきまで戯れていた相手が、ほんの次の段落では絶望の深淵に叩き落とされ得る危機を常に内包しているのだ。
 この絶妙なバランス感覚も、展開を飽きさせずにぐいぐい読まされてしまう魅力であろうか。

 また本筋から逸れた幕間のエクストラな短編エピソードも秀逸だ。主人公と女性キャラの遣り取りが主体なのだが、きっちり最後の一文でオチるスパイスが利いている。

 そのタイトルイメージと舞台設定からの心証で一般読者からは忌避されがちだろう。
 しかし、これぞ心ある『物語を愛する(すべての、とは云わない)ひとたち』が嗜むべき佳作なのだと。そう強く推したいのである。

★★★ Excellent!!!

――

この小説の最大の見どころは、色々な性的嗜好のところではなく、
そういった異常な状態に置かれた少女との触れ合いです。
そういう意味では、置かれた状況が悪ければ悪いほど、引き立ってくるという話になるかと思います。

主人公のジョーが悪人ではありますが、環境次第で良い方にも転びそうですので、そこがどうなるか。

題材的に受け付けないところもあるかと思いますが、私は大丈夫でしたので、こんな評価になっています。

★★★ Excellent!!!

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タイトルには非常に強烈な単語が並びますが、超統制された文章で常に一定の表現ラインが守られています。
いわゆる「アンダーグラウンド」というものが存在するのだ、ということについて、一般流通している雑誌、映画、小説等の表現レベルの許容ができるならば「大丈夫」ですのでぜひ読んでおくべきだと思います。
見えてくる画は映画的。

★★★ Excellent!!!

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殺人ビデオを撮影するクルーが主人公、というどぎつい設定。作中でも少女を凌辱し、拷問し、そして殺す。それがこの世界の日常。だが、文章自体は読みやすく、残虐な描写がテーマというよりも、その日常の中で生きるハードボイルドな主人公の動きがメインだといえる。だが、そんな主人公がどんどん変態ということにされてしまうのが不憫でならない。

世界観的には、漫画でいえば「ブラックラグーン」や「ガンスリンガーガール」とか、その辺が好きならたぶん読める。「殺し屋イチ」とか、そういうのを求めてるとたぶん違う。

★★★ Excellent!!!

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ポルノスナッフという残酷な題材を、面白い読み物として綴ることに成功している。最初は怖い物見たさで、徐々に文章に魅かれて読んでしまう。淡々とクールで飽かせない絶妙な物語の温度。良い小説だ。

★★★ Excellent!!!

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淡々とした文章に潜む非日常的な狂気。
文章力が高く、文庫本を読んでいるような気分になった。
こういう物こそ、書籍化されて然るべきだと思う。

2016325
また読みに来てしまった。本当、上手い文をお書きになる