怖いほどに強い、けれど不器用な黒薔薇の姫と、過去持ちの男
- ★★★ Excellent!!!
物語は、国を二分する戦いです。
黒薔薇の姫セシリアと、白薔薇の姫シャーロット。
セシリアは強いのですが……人の上に立つ者として言葉が足りない。人の心を掴む術も知らないようです。
味方からも狂戦士として怖がられ、孤独の中にいます。
対してシャーロットは、人が欲しているものがわかっている。人を動かす優しい言葉を知っています。
国を治める者としては、シャーロットの方が適任では?
最初はそう思ったのですが、読み進めていくと、シャーロットの腹黒さがちらほら。見た目ほど清廉な姫ではないようです。
不利な状況にある、セシリア。そこによくわからないおじさん、ダンカンが登場します。
彼によって、戦いに勝利するわけですが……。ダンカンはただのおじさんではない。過去に名を馳せた男であり、どうやら重いものを背負っているようです。
戦いの描写も素晴らしいのですが、人間ドラマが良い!
人の評判も、見える人柄も、当てにならないのかもしれないと思わされます。
物語の序盤はセシリアに勝ち目のないように思えるのですが、ダンカンが味方に入ったことで激変します。
戦いは一人で勝つものではなく、結束力が鍵となるように思うのですが……。
孤独に戦ってきた黒薔薇姫セシリア。彼女が笑える日が来るのか、ハラハラしながら読み進めたいと思います。