持たざるものが持つ振りをする。やはりそれは、悲劇を呼ぶものだったのか
- ★★★ Excellent!!!
因果応報というか、「分相応」を踏み越えてしまったペナルティというか。
主人公のキケル。彼は「聞こえないものが聞こえる」という特殊能力があるという形で動画配信者として人気を得ようとしていた。
そして本物の予知能力者の「ワカル」が謎の失踪をしたことをダシにして注目を得ようとするが……。
その後、彼の身に起きた出来事。
ワカルの失踪事件というもの自体が、不用意に手を出していいものではなかったのかもしれない。
オカルト系のユーチューバーというのは、「自分からのこのこと危険な場所に踏み入って酷い目に遭うために生まれてきた人種」と解釈してもいいのかもしれない。
キケルは一体どんな運命を辿るのか。そして、ワカルの身には何が起きていたのか。
本作は以前に書かれた「俺にはわかる」の短編と対になった作品になっているのではないか、と読んでいて気づかされました。
ワカルの迎えた結末や、キケルが不思議がっていた出来事などについても、こちらを読むと色々と符合していき、カタルシスが得られるのも特徴的です。