いない誰かに、振り回されてみる。

お話の構造はシンプルに見えて少しだけ複雑。

十年前、夫に「行ってみたい」と言われ、実際行くのに十年はかかった。
そして、肝心な夫は隣にいない。

主人公は、一人旅で来たのだ。自分が興味もない商店街に……。






思い出したことは、人から聞いた話だ。
その人の母親は認知症を患っており、施設にいて、もう、その人のことが誰だか分からないのだという。その人のことどころか、誰のことも認知できない母親が、唯一認知できたのが父親だったのだという。

人間は、良くも悪くも自分に利益や害を与える人しか認知しないということなのだろう

それは、実際会っていなくても、記憶にや、心には影響を与え続けるのかもしれない。



人のことを想うこととは?

もういない誰かに振り回されてみる旅も面白いかもしれない。

ご一読を。