ついつい想像してしまう。氷女の心の内に、どんな想いが芽生えていたのか

 なんという切ない、というか世知辛いことか……。

 主人公の身に起こった出来事。起こってしまったと「察して」しまったこと。それを思うと胸が締め付けられるような心地がします。

 主人公は一人の文士。出版社の編集であるY氏に原稿を読んでもらうと「これは文字の羅列」と酷評されてしまうレベル。
 
 辛辣な言葉を投げかけられ、鬱々とする主人公。そんな彼は「氷女」なる怪異についての話を耳にするが……。

 この結末を迎えた後、主人公がどのような選択をするのだろう。どんなことを思って生きていくのだろう、とかついつい想像してしまいます。

 編集のYさん。彼は冷徹な酷評をする人間のようにも見えるけれど、実は結構誠実ないい人なんじゃないか、とか印象がガラっと変わるような感じがするのも味わい深いです。
 
 そして氷女。彼女の視点の物語が描かれたら、一体どんなものになるのだろう。
 そんな心の内を想像すると、更に切ないものが見えそうな気もします。

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