幽霊の半端者が紡ぐ暖かな心の交わし合い
- ★★★ Excellent!!!
10話全て読了しました。
ふと疑問...主人公は、自分が見える人の所有物には触れられるということ。であれば、公園の鉄製のベンチに寝られるのは、その所有物に覚えてもらえているということか、それとも、公園という場所がその記憶として主人公のことを覚えているのか。人に覚えられてはいないけど、場所に記憶されてはいるのだとしたら、それはそれで暖かいなと思ったり。
それにしても、数年幽霊をしていただけで、海賊団のリーダーにも忘れられてしまう、というのは、切ないような、自分も亡くなった人のことを心に留め続けてはいないのかもしれないなと思ったり。
美波は主人公を好きなわけじゃない、と言っていたけれど、おそらく、覚えている人、というのは、スガノさん、姉ちゃん、美波さんと常に忘れることなく心に留め続けてくれていた人で、強い想いがあるのではないかなと今後の展開に楽しみです。
死んだ者が現世に半端者として返り、見える者見えない者と出会い、一喜一憂して、その心の機微を丁寧に描く、静かで暖かくて、夏の風のような雰囲気ある小説、みなさんも是非読んでみて欲しいです。