魅惑的な変則的三角関係!
- ★★★ Excellent!!!
このお話は、カクヨムシェアワールド「神格鑑定局」の世界設定に基づいて書かれたものらしい。
らしい、というのは、私は「公式設定は知らんけど」勢だからだ。このお話を読むにあたり、公式設定を検索すらしなかった。正直そこに興味が薄いからである。
そんな私がこうしてレビューを書いている。
作者さんへの信頼から開いた第1話で、早々にカンザシさまにやられてしまったからだ。
「公式設定は知らんけど」勢を捕まえるべく仕掛けられた麗しき疑似神格に、あまりにも鮮烈に仄かな甘さを伴って痺れさせられたからである。
カンザシさまは、いい。とてもいい。
ネタバレはしたくないので堪えるが、実に魅惑的でぞくりとさせてくれる男だ。品格を感じさせる古風な口調も素敵だし、何より『怖さ』がある。
さらにこのお話に勢いをつけてくれるのが、主人公である和倉キヨだ。
ただカンザシさまに翻弄されるだけの新人ではない。
ぐっと上を向き、他部署の先輩からの配慮を素直に受け止め、明るく元気に返事ができる――見ていて気持ちのよい子なのだ。
カンザシさまに気に入られ、カンザシさまの宿主になっている真白との変則的三角関係が成り立っているのは、ひとえにキヨの清廉な心があってこそだと思う。
四万文字弱でまとめられた本作だが、続きを読みたくてたまらない。
「神格鑑定局」推しには怒られそうだが、公式設定を頭に叩き込む必要はまったくないと断言する。
ただ興味を持って、第1話を開いてみてほしい。