黒龍に踏み潰されそうになっていた白蛇を助けた櫻花は、黒龍の怒りを買い法力が半分になった上、余命十年の呪いをかけられてしまう。
呪いをかけられても毅然とした態度を見せる櫻花。そんな彼に助けられた白蛇は美しい青年の姿になって、肖月と名乗り、半ば強引に主従の契約を結んでしまいます。
最初は肖月に戸惑っていたけれど、だんだん共にあることが自然になっていく二人の旅。
それと同時に、巷では事件が発生。
余命十年の呪いだけではない、なにかもっと大きなものを櫻花が背負っていくことに気付いた時、肖月は──
改稿版二周目。
相変わらず、主人公である櫻花さんのたおやかさとやさしさが素敵です。
そんなやさしい櫻花さんが隠している心の傷に優しく寄り添い上書きしていく肖月さんの労りも。
華やかで美しい幻想的な中華ファンタジーの雰囲気の中で、だんだん露わになる闇と陰謀。
けれど、この二人なら大丈夫。それは今作も変わりません!
清涼感と温かい絆を感じる中華バディブロマンス。
ぜひおすすめです!
白蛇を助けたことで黒龍の怒りを買った主人公の元花神。彼は怒った黒龍に余命十年の呪いをかけられてしまう。
悪いことはしていないのだから、謝る気はない。しかし、こんなことで死ぬわけにもいかない。元花神は仕方なく、神(天仙)になると決める。そんな彼のもとに「主従の契約をしてほしい」と肖月と名乗る青年が現れて――
元花神、櫻花への肖月の想いが尊いです。
友情という言葉では足りない、強い絆で結ばれた二人の姿に胸が熱くなるお話。バディが活躍する物語がお好きな人に特におすすめの一作です。
恩返しや徳を積むなどガチ中華な要素と、桜や弁財天など和の要素の混在は、作者様ならではの世界観に感じられて、とても華やかかつ美しかった!
中華と言えば後宮ものが多いなか、神さまたちが活躍する物語は貴重な存在だと思います。いつも読むものとは一味違う中華ファンタジーの世界をこの機会に味わってみてください!
黒龍に踏み潰されそうになっていた白蛇を、迷わず助けた櫻花。
その結果、法力は半分になり、余命十年の呪いまでかけられてしまいます。
けれど櫻花は言うのです。
「私は間違っていないので、謝りません」と、きっぱり笑顔で。
なぜなら彼の胸の内には、決して曲げない「正しさ」が息づいているから。
でも普段の彼は、礼儀正しく、心優しい地仙です。
読んでいて思い出したのは、老子の「上善如水」という言葉。
櫻花はまさに、すべてを潤す恵みの水のような人。やわらかく、誰にでも分け隔てなく優しい。
けれどその優しさは弱さではなく、長い時間をかけて岩をも穿つ水滴のような、静かで揺るぎない強さを秘めているのです。
そんな彼のもとに現れるのが、白髪の青年・肖月。
助けられた白蛇の化身である彼の「命を救われた恩を返したい、櫻花を生き永らえさせたい」という一途な思いに、読者はきっと共感するはず。
なぜなら、櫻花が魅力的な人物だから。「助けたい」と願う肖月の気持ちが、よくわかるのです。
このふたりの関係は、さりげなく寄り添い、さりげなく思い合っている――
さわやかなブロマンスで、とても心地よいです。
実は私は、この作品の改稿前を拝読させていただいていて、櫻花の過去を知っています。
だからこそ彼の言動の裏にある想いを最初から想像しながら読むことができて、より一層胸に迫るものがありました。
でも、前作をご存じない方にとっては、櫻花の過去こそが物語に秘められた大きな謎。
「この人は、いったい何を抱えているのだろう」――そんな問いに導かれて、きっとどんどん引き込まれていくと思います。
功徳を積んで天仙となり、呪いを断ち切ることはできるのか?
――天界を追放された花神が、再び天に還るまでの物語。
美しい中華ファンタジーの世界を、ぜひ味わってください!