洋太とカールの軽妙なやり取りから始まり、恋人同士の甘さ、出会いのロマンチックさ、そして過去の傷へと一気に沈んでいく構成が印象的です。
前半はホラー映画に叫ぶ二人や、カールのキザすぎる口説き方が楽しく、BLとしての掛け合いも魅力的でした。
しかし、洋太が「虫」と呼ばれていた過去を語り始めてから、空気が一変します。虐待の記憶はかなり重いですが、それを受け止めるカールの怒りと優しさが強く刺さります。さらに終盤、洋太の身体に残っているはずの傷が存在しないという違和感が出てきて、一気にホラーとしての引きが増します。甘さと怖さの落差が見事な作品です。