夢の中に入り、『犯人』を見つけ出せ! でも、別の『秘密』も見えて……
- ★★★ Excellent!!!
主人公・イリスの遭遇する受難(?)の数々が、とにかく強烈な笑いを誘ってきます。
宮廷魔術師になるも、いきなりの「上司ガチャ」で大ハズレを引いてしまったイリス。上司であるライナーはおかしな魔術実験を始めるも、思いっきり失敗をした挙句にイリスは爆発で吹き飛ばされる破目に。
絶対に転職してやる、と意気込むも彼女の身に降りかかる災難はそこでは終わらなかった。
爆発に巻き込まれたことによって彼女は「夢魔」の呪いにかかってしまい、他人の夢の中に入り込み、蠱惑的に相手を魅了してしまうという体質になってしまう。
そして時を同じくして、国王に毒を盛ろうとする者が出てくる事件が。
犯人は誰なのか、と頭を悩ませる中で、ライナーは良からぬことを閃いてしまう。
イリスの「夢に入れる能力」が犯人を暴き立てるのに役立つのではないか、と。
渋々「ターゲット」となる容疑者候補の侍従長やら大佐やらの夢の中に入り込むことになるイリス。
ここからイリスが垣間見てしまう「世界」の濃さが本当にとんでもないことになってました。
夢の世界に入り込むということは、いわゆる「本人の隠れた願望」や「隠された素顔」にも触れてしまうことに。言ってみれば究極のプライベート空間に入ることに。
そんな中で更に「魅了」のスキルまでもって乗り込むものなのだから、次々と「暴くわ暴くわ」と思わぬ「性癖」を知ってしまうことに。
この辺りの「他人のディープな精神世界に入る能力」で「事件の捜査をする」というアイデアがとにかく楽しかったです。
表ではキリっとした男たちが内面に秘めている願望。それに辟易としつつ真相解明に動く。その上で美貌の宰相からは逆に誘惑されそうになってたじたじ。
戸惑うイリスの可愛らしさ。夢の中と現実での人々のギャップ。更には宮廷での謀略激と、楽しさいっぱいの展開でついつい一気読みしてしまいました。
なんだかんだで頑張り屋さんのイリスと、ダメ上司なライナー、美形宰相のエアネスト。魅力的なキャラ達がこれでもかと活躍しまくる、最高に贅沢な作品です。
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