言葉ひとつで人の価値が決まる、不思議な社交場の物語。borrowed wordsと自分の言葉を見極める厳しい掟から始まり、「ルース」と名付けられた令嬢と、料理人である「お嬢さん」の飄々とした関係に引き込まれます。
噂話が幾重にも重なり、違う視点から同じ出来事を語り直す構成が実に巧み。軽妙な会話劇の奥に、静かな緊張感と優しさが同居していて、読むたびに新しい発見があります。洗練された文章表現で紡がれる、大人のための会話劇です。
こんな人におすすめ
会話だけで世界観を構築する群像劇が好きな方、上品でひねりの効いたユーモアを楽しみたい方、謎めいた人物関係をじっくり読み解きたい方。