「前世」を引きずる「15歳の美少年」──こうした物語であったのか。

続篇若しくは番外篇・前日譚から入ってしまった私ですが、本篇を拝読し始め、うーむ、なるほど…こうした物語であったのか…と、認識を新たにしております。

物理学の知識はほぼない、生粋の文系(しかも文系としても出来は良くない)人間ではありますが、それでも興味深く読み進めて行けます。

主人公・15歳の美少年 アルトが「やったー!少年に転生したぞ!わーい!過去生?知らん!」ではないのです。

むしろ過去生を引きずっている。
引きずっているからこそ転生したとも言える。

その引きずりは、ずばり「愛する妻」。
妻を救いたい。
その妻は救われたらしく、自分が転生した世界に存在しているのかもしれない。
その妻に──

これは「オッさん」と揶揄すべきものではない。
一人の男の苦悩なのではないでしょうか。

番外篇(前日譚?)にヘッセを感じる、と書きましたが、サンジェルマンに誘われた彼の物語はあたかも「ファウスト」のようでもあり。
様々な謎が含まれていそうな本作ですが、このまま拝読させて戴きます!

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