本作は荒唐無稽な設定の架空戦記です。
お題の語句を使用して物語を組み上げる企図のもとに作られた小説なのです。
驚異的な力技で編まれた小説なのです。
ここのところを踏まえて読んでください。
そうすれば、奇妙なトリップ感が得られます。
※()のなかは私のリアルタイム感想です。
架空の明治時代。日本帝国。
物語の発端は。果実人との外交問問題。
面白エピソードです。
異なる文化間の無理解と不寛容が戦争を招きます。
(マジか。ヤバいな果実人)
ここから幕を開けるのは、シリアスな戦記物です。
日本帝国海軍に敵する果実人の兵器。
それは────
リンゴ型戦艦、光線兵器、不可視の壁。
(ヤバいな果実人。科学力スゴッ)
両軍の軍事科学技術は隔絶しています。
はたして、この難敵をどう攻略するのか?
読む者と物語とに、緊張感が漲ります。
この切所で主人公は回想するのです。
街で偶然会った女性リディア。
そして彼女の予知を。
(すごいな、リディア。何者だよあんた?)
円、壁、鹿、侍。
寓意的で曖昧な図像。
それらが危機の彼に具体的な意味を持って立ち上がる。
危機の瞬間。いままで理解できなかったものが意味を持つ。
この仕掛けは、熱い。
(激熱)
強い爽快感が駆け抜けます。
彼は決断します。
運命を予知で知り。
運命を意志で切り開く。
帝国海軍軍事の誉れここにあり。
自らの死を顧みず敵の見えない壁を壊す。
その一点に賭けるのです。
(ラストサメライ、ラストサメライて、なんなん?)
そして物語の終幕後。
過去を遠く感じる主人公の姿が余韻と、感慨を生みます。
(ほんとそう。しみじみする)
面白アイデアで組まれた戦記ロマン。
読んだ後には、複雑な感情がうまれことでしょう
(生まれるよ?)
一筋縄ではいかない面白みが味わえる。
すこい短編です。
(うん)
ぜひご鑑賞ください。
(読んだら良いよ)
MEMORIESというアニメ映画をご存知だろうか?
3話のオムニバス。
3話目のエピソード、
「大砲の街」
大砲を撃つためだけにある街。
その街で暮らす少年は、この街の花形職業、砲撃手に憧れる。
『ボクは、将来、砲撃手になるんだ』
消灯を迎えた街で、夢を語り、眠りにつく少年。
スクラッチの効いたエンドロールが流れる。
やるじゃんか、ソレ😳!
世の中に、天才はいるもんだと、スゴく感心した覚えがある。
そして、
ファラドゥンガ様のお作品。
コレは、ヤバい。
一言で言えば、天才のお作品である。
「さらば鮫雷」
日露戦争で勝利した日本。
突如飛来した異星人に対し、ある失態をしてしまい、交戦状態となる。
その異星人は、
『果実人🍎』
海上での激しい戦闘から始まり、
絶望の中、主人公はある出会いについて思いを巡らす。
ファラドゥンガ様。
カクヨムの大友克洋。
我々と、思想自体が一線を画す。
何食べたら、こんなお話を思いつくのだろう🙄🍚
しかも、この集合知企画において、原作を踏襲する律儀さ。
スゴい!
唯一無二のファラドゥンガワールド。
ぜひ、体験くださいませ🤗🍎✨
日露戦争勝利後、日本を待っていたのは世界を巻き込んだ戦争と悲劇……
……ではなく、別の悲☆劇だった。
ちなみにこれは私の解釈だがこの場合の『☆』は、かの恐ろしき果実人が、攻撃的な言葉を用いるときに使う『スターフルーツ詞』である。
そう、第一次日果戦争の直接的な原因となった『果実☆情交会合事件』である。
そもそもがこの会合にまつわる疑惑が多々あるが、今思えば、大国に負けじと大見栄を張っていた日本国が、会合中に桃の皮を剥いたのもわざとだった。などという説が正しいのではないかと。
そうこの物語は、以後日本人に果実という概念を取っ払った戦争。
第一次日果戦争にまつわる、日本海軍と果実軍による戦いの一幕である。
正攻法の一切が通じぬ果実軍。絶望的状況を打破した日本海軍の秘策とは。
そして、外国人妻、リディアの存在とは……
以後、この世界線では、世界大戦の悲劇は免れるが、『第二次、第三次』と果実軍との熾烈な争いが生まれ、日本は『果物』という言葉が敵国語と見做される。
りんご、オレンジ、パイナップルなど果実は、野菜と統一され。
トマトとスイカは野菜なのか果物なのか!? などという論争が生まれることはなかったという……。
ストーリーテラー。ファラドゥンガ先生による、ファンシー☆ミリタリー小説。
是非、ご一読を。
こちらはSB亭moya様の企画小説参加作品のおひとつです。
決められたお題を元に、AI先生(人ではない)のお手本から独自の視点で物語を作り上げると言う、壮大な企画です。
その壮大な企画に対して、真正面から突っ込んでこられたのがこちらの作品。
壮大な世界感、白熱する戦闘劇、そして思い出されるあのリディアとの語らい……。
すべてが真正面に物事をとらえ進んでいく熱い展開なはずなのに、
ふと冷静になって輪の外から見ると、なんかこう、
「……おかしくないか?」
と思ってしまう瞬間があるのですよ。
しかし、それを見事にぼやかしつつ最後まで一息に読ませる技量はさすがの一言に尽きます。
是非ご一読を!
だけども、やはり言いたい。
……なんで薄皮剥いだんや?
長い鎖国からの開国
文明開化の大波
押し付けられた不平等条約
日清・日露の戦いを経て
ようやく誇りを取り戻した日本
おれら、国際社会でもやっていけるんじゃね?
と、油断していたのかもしれません
当時の日本人たちは
まさか、果実人の前で、
「☓☓の薄皮を剥ぐ」だなんてーっ!!
何という破廉恥な(*ノェノ)キャー
もちろん、戦争が起こってしまいました
これは、果実人と日本人との戦いの物語
あの時代、彼らが必死で守ったもの
それは、いまを生きるわたしたちだったのではないでしょうか
あゝ、戦艦「鮫雷」よ、永遠に――
……いや、果実人て!
果実人て、何なん!?
世界観の突き抜けかたは、まさに宇宙戦艦クラス
まじめに面白いファンタスティック・ワールド
手に汗握る歴史的海戦と
その裏にあった意外な真実の記録
ぜひ、ご堪能ください
宇宙戦争。そして、その背景として存在する一人の女性との数奇なやり取り。この独特な雰囲気がなんといっても楽しかったです。
「果実人」と呼ばれる存在と宇宙間の抗争をすることになった時代。宇宙艦隊に乗り込んで戦いに、と決意する主人公。
しかし、彼は「リディア」なる女性から不思議な占いを受け、「何が彼にとって凶となるのか」を聞かされていた。
この感じ。戦争という科学や物理や戦略という「理」な状況に身を投じつつも、それを支配する「運命」や「神秘」というものが付きまとうという。
スター・ウォーズだとかのスペースオペラに通ずるような、「全てが理では割り切れない、ファンタジックなSF世界」みたいなのが垣間見えるのが面白かったです。
果実人というシュールさ。ちょっとコメディチックに見える感じと、その一方で見える神秘やロマンや熱い想い。様々な要素が組み合った、独特な世界観が魅力的でした。
AIが書いた原作に立ち向かうべく、いろいろアレンジして遊んじゃおう企画。
本作は、それに寄せられた一作です。
まあ……なかなかな戦いなのですよ。AIとの闘争というものは。
今は立ち向かえても、いずれは……という話もありますし。
加えて本企画、原作が執筆する前から過酷な戦いなのですな。
寄せられた十四個のお題は、数も中身もハードルを上げる方向にしか機能していません。
たとえば、地味で退屈そうな飲み物、とか。
前置きはこれくらいにして、本作の舞台は日露戦争の直後。
海の上で激しく重要な戦いを行うことに。
いやぁ……なぜでしょう?
めちゃくちゃハチャメチャなのに、漂いつづける緊張感と絶望感。
作者様の、本作執筆中の心境が投射されたもの――――かは不明ですが、とてもドキドキしながら読みました。
しかしスカッとできる読後感。
オススメしておきます。
ご一読を!