百鬼夜行に往き遭ったのか。

シャッターの降りたアーケード街。
既に忘れ去られて久しい場末の町は、もう
すっかり暗闇に紛れてしまう。
夜中に出歩く者もない、荒ぶれ果てた路地を
ワンカップ酒を飲みながら漫ろ歩くのは
密やかな愉しみだった。
 何か からの静かな逸脱と解放は、
商店街の奥に見た薄灯りと共に
想像を絶する モノ を見る羽目になる。

 それは 獅子舞 の様だった。

神々しいのか禍々しいのか。
鬼や天狗、狐や般若の面を付けた輪の中で、
一際に毳毳しい獰猛な獅子が、唐草模様の
風呂敷を被って踊り狂う。

   何れも 百鬼夜行 の様相で

面を被った巫女に先導されて、巨大な
獅子が練り歩く。

     ほろ酔い気分はすっかり覚めて

 
一閃の闇の中に消えて行く。


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