王道の「勇者召喚×ダンジョン攻略」に見えて、読み進めるほどに少しずつ違和感が積み重なっていく作品です。
特に印象的なのは、崩壊している世界ではなく、何かが広がっている世界として描かれている点です。
主人公の観察眼を通して、そのズレに気づいていく過程がとても引き込まれます。
戦闘は派手すぎず、むしろ現実的で緊張感があり、強さと不安が同居しているのも魅力です。
そして何より、「解決したはずなのに残る違和感」の描き方が秀逸で、先が気になって止まりません。
王道が好きな方にも、少し変わったダンジョンものを読みたい方にも、ぜひオススメしたい一作です!
もし自分が謎ばかりに包まれたら……
そんな恐怖を体現しているこの物語は、ダンジョンを通じてさらに謎が撒かれていく。
謎がこれほどまで面白いものかと、不可解な状態をキープしつつ、少しずつ世界観を広げていく巧みさにレベルの高さを感じました。
まだ物語の途中ですが、視点がとても重要なポイントとなっており、様々な考察はイマジネーションをグイグイ刺激してきます。
主人公が違和を察し鋭く考察するさまは、知性を武器に立ち向かう剣士のよう。
壊れゆくのは何か…
ダンジョンがもたらす不穏さでいつまでも飽きさせない、そんな仕掛けの名手。
先の展開が気になること請け合いの作品です。