潮干狩りにいかれたこと、ありますか?
昔と違って、今は整備された砂田に早朝地元の方々が
「取ってよい浅利」を撒くのだそうです。
無論、貝がいそうな場所だからと勝手にとってはいけません。
潮干狩りはいまや、食糧を探すための方法では無くて
レジャーなのですから。
けれど、こちらの場合は少し違うみたいですよ。
潮干狩り、といっても目指すはヤドカリ。
ヤドカリって、美味しいんですって。
確かにヤドカリと同じ種類なのがタラバガニですもの。
ヤシガニも美味しいんですってね。食べたことはまだありませんが。
潮干狩りに誘われた主人公は、
誘ってくれた潮田君とおおいに貝とヤドカリ取りを楽しみます。
その後、甲斐甲斐しく料理までしてくれる潮田君。
いい人ですね。
でもヤドカリはご存じの通り、貝は自分のものではありません。
他所にあった抜け殻の貝にその身を入れて過ごすのです。
意外といい人潮田君。
それが単なる善意……なわけ、ねぇ?
ご一読を。
ただ、その一言に尽きる良作です。
かむな様って、なんだ?
というのが、本作品のキャッチコピー
だから、本文を読むまえ、最初に考えたんです
ふむ…
ここは、「神名様」というのが王道だろうが、この作者さまのことだから、
「噛むな様」だな!! って
自信満々に読み始めましてね
読み終わって
(*ノω・*)テヘ
となりました
あ、うん、「噛むな様」……だった、かもしれない、よ?
ネタバレになるので言いません🙊
かむな様の正体を知りたい方は、ぜひご一読を
いや、これ、正解、難しいって〜💦
追記・おそらく似たことを考えられたレビュアーさまがいらっしゃることに書いたあとで気づきました
ほかのレビューをご参照のうえ、推理してみても( ̄ー ̄)b
日常の延長線上に潜む、生理的な恐怖を描いた秀逸な怪異譚です。物語は、あまり親しくなかった同期・潮田に誘われた潮干狩りから始まります。
視覚と味覚、そして聴覚を刺激する不穏な演出。春の海、遠浅の砂の冷たさ、そして「ヤドカリ(寄居虫)」というこの漢字の不気味さ……。
同僚の不自然なほどの饒舌さと、地元民との不可解なやり取り。それら全ての伏線が、一気に回収されていく展開にはザワザワと鳥肌が立ちました。
「かむな様」という古語を織り交ぜた土着信仰的な不気味さと、人体……そうか。われわれもガランドウではないか。
「ヤドカリが新しい殻を見つけた時、中身はどうなるのか」
私はこれまでヤドカリは味噌汁を食べたことがあるので海産物としか思っておらず、ガワとナカ。ああああ!痒くなってきた!!
淡々とした潮田の狂気が、静かに景色を塗り潰していくのが何故か心地いい……。
嗚呼、かむな様……。
春まだ浅い遠浅の浜に潮干狩りに来た男。
ひょんな事から同僚の誘いに乗ってみたものの
想像していた以上の穴場だったのだ。
貝類は苦手だったが。ヤドカリが美味いと
聞いて興味を持った。
潮の香と波の音。そして地元民でも滅多に
訪れない、穴場の浜の風景。
爽やかな早春の海。
美味しい海の幸を存分に収穫した彼らを
待っていたのは…。
全く予想だにしなかった結末。
『かむな様』とは一体何なのか。
博識な作者の言葉の謎かけ。
『かみな』『ごうな』さて、これらは
一体何ものなのか。
グラリと視界が揺れて 何か が満ちる。
知らぬままに絡め取られる、主客転倒。
曖昧になる意識の中で尚、満ちて来るもの。
それは諦観でもあったのだろうか。
疑問に思ったら、それは間違いなく「サイン」に違いない。
特に方言。よく聞き取れないからと言って、それを後回しにしてはいけない。それが聞き取れないままでいると、重大な何かに追い込まれるかもしれないから。
主人公は知人の潮田に誘われて潮干狩りへ行く。そこでヤドカリを捕まえるのだが、なぜか出会った男から方言で「何か」を囁かれているのがわかる。
不思議に思いつつ、料理でも振る舞ってもらえるのかと家に行くが……。
この「因習」とも「土俗」とも言える、何とも言えない「異郷」の不気味さ。そこに足を踏み入れながら、「まずい事態」に気づけないでいる不安定さ。
小さな生き物とは、果たして人間に食べられるだけの存在なのか。世界にはまだまだ人の知らない何かがある。
そんな「土地の不思議」を浮き彫りにしてくれるホラー作品でした。