「ざまぁ」よりも「曇らせ」成分が大きい。
まず、概要にある説明文と本文から受ける印象はちょっと違います。
幼馴染で彼女の結愛は本当の意味で他意なく「恋人ごっこ」をしてしまう。
そして、トラウマ持ちの主人公に目撃され、別れを切り出されたタイミングで不運にもトラウマがフラッシュバックして骨折する流れ。決して暴力女ではありません。
恐らくメインヒロインである、「幼馴染での元カノの妹、月乃」は主人公に気がある描写と、主人公が惹かれる描写はあるものの、レビュー時点でTHE恋愛といった間柄ではありません。
じゃあ本作の魅力はどこなのか。それは恋人関係の崩壊を取り扱ったジャンルの中でも
『明確な浮気はしていない、身も心も浮ついていなかった、でもその行為は相手が知った時に果たしてどう映るのか』
という、「一般的な裁量」ではなく、「個々の裁量」が話の中心にある所。
自分を正義だと疑うことがない、成長途中の子供たちが主役な所です。
概要にある「身勝手」という部分。作中人物のほとんどに当てはまります。
トラウマを故意ではないとはいえ隠す結果となった主人公、トラウマを与えた人物、幼馴染の結愛、その友達の佐藤、恋人ごっこをする原因になった先輩達。
主人公に関しては身勝手とは少し違いますが…。
発言や行動に責任を感じていない、考えることをしないと人間関係はあっさりと崩壊していく。正しさや正論は客観的評価で決まり、過ぎればエゴになる。
二人の関係がどのような形で決着するのか、とても楽しみです。
一応、幼馴染が「恋人ごっこ」をしている時の描写は、『主人公視点』で態度や仕草が疑いようのない位に恋心を抱いてる時のそれ、ではあるのですが、そこにあまり触れられないのはちょっと違和感かな、と感じました。
後、佐藤さんは生粋のエゴイストです。これだけは言いたかった。
完結後に追記。
バスケ部員がクズの集まりすぎたので、廃部位にはしてほしかった。