作者にリードされた先に見えるのは……絶対に見えるはずのなかったモノ。

 おもむろに始まる「僕」の酒の肴の思い出話。それはマンションの屋上から飛び降りようとしている少女を見つけたときの話だった。

 現実に絶望していた少女だったが、「僕」と頻繁に会ううち、少しずつ心を許すようになってゆく。

 今回のテーマは「自殺」。かなり重たいテーマですが、やや軽快な筆致で語られていきます。それが“酒の肴”としての語り口にマッチしており、するすると読むことができます。

 「僕」と少女のロマンスは、読んでいてとても幸せな気持ちになります。二人が交わすとある“約束”。二人の距離が日を追うごとに少しずつ近づいていく描写――。

 餡団子様の作品あるあるですが、本当に「何を書いてもネタバレ」になるので、ここには下手なことを書けません。残りは皆様の目でお確かめください。

 しかし確実に言えることが一つ。

 小説にガツンと殴られる体験が大好き。そんなあなたには本作がピッタリだということ……!!!

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