こんな主人公は嫌だ──の筈が!?最後まで手放さなかった音楽
- ★★★ Excellent!!!
またまたやってきた、好きな作家様の新作です!
綾森さんの作品の主人公って、若くて美しくてしっかりした子が多いんですが。
なんとこの作品、主人公は32歳ほぼおっさん!!←コラコラ
しかもこの主人公ルドヴィーコ、音楽にしか興味がないというか、音楽を突き詰める事に進んでばかりで、頑固な奴なのです。周りが見えていません。
はっきり言って、サブキャラにいそうな。
ライバルに負けて行き場を失い、やって来た教会でエミーリオと運命の出会いをするわけですが。
……あれ、このエミーリオを主人公にしなかったんだ。
そんな考えは、進むごとに無くなっていきます。
この作品のテーマは、協調性──のように見えます。協調性の無く我が強い、というかデリカシーの無いルドヴィーコは、聖歌隊と揉めてしまいます。
いかに相手を尊重するか。その上で、いかに自分の思いを伝えるか。
つまり、心のキャッチボールがテーマなのかなという気がしています。
ルドヴィーコが、理想の歌手エミーリオの為に、自分の音楽の為に、成長していきます。
ホラーじみた要素もあり、楽しめる作品です。
しかしこの主人公、本当に凄い。
そう思えるのは、彼が最後まで、自身の音楽のこだわりだけは捨てなかったところです。
本当に頑固です。