最初の数ページを読み始めて、こう思いました。大切に大切にゆっくり読もうって。
テーマや題材もそうですが、登場人物たちの心情や情景が繊細に丁寧に描かれていたからです。
完璧な統制。行動を抑制、制御され支配下に置かれた涼平がある種自分の人生を壊されたと実の母親を憎みついには殺そうとする。だが、実行に移す前に母が死んだ。自殺? 他殺? もし他殺なら一体誰が、と本来自分が殺すはずだった母を手に掛けた犯人を探ろうとします。謎が謎を呼び、母の生前の交友関係を探るうちにやがて──。
正直あらすじだけでも惹かれる内容なのですが、そのうえにサスペンスと重厚なヒューマンドラマがうまく溶け合った凄い物語でした。心からおすすめできる作品ですので是非…!